かつて我が子が小学校高学年になっても指しゃぶりやめられず、どーしたもんかと思っていたところにタイミングよく出会った映画で、もしや当事者である子どもの気持ちに寄り添えるかも、いや、あわよくば本人がやめるきっかけになってはくれまいか・・・という非常に切実かつ不純な動機で観たものだった。
全然予備知識無しでタイトルだけで飛びついたので意外に豪華キャストだったのにまずびっくり。内容も丁寧な展開でなかなか良かった。が！！いかんせん主人公の少年のキャラがどうにもキモくて撃沈。要するにこれが「大きくなっても指しゃぶりをやめられない人」のイメージなのかと思い知らされるようで、勝手に凹んだ。
今思えばそれも親としての無駄な気負い故の感情だったのだろうが、当事者である我が子が観たら余計な心理ダメージを食らうのではないかと逡巡し、結局本人が観ないうちにそっとハードディスクから消去した切ない記憶が残る。
恐らく当時の私は本人以上にナーバスになっていて、ちと病んでたのだろう。
幸か不幸かその後は兄弟児の方が手がかかるようになり、誰に迷惑をかけるでもない指しゃぶりなぞ気にしている余裕がなくなり、気がついた時にはいつの間にか勝手に卒業していた。めでたしめでたし。
