紫のみなと

コンドルの紫のみなとのレビュー・感想・評価

コンドル(1975年製作の映画)
4.4
オープニングの数分間で登場人物のキャラクターや設定が鮮やかになる脚本の素晴らしさ。レッドフォード以外の事務所の人間全員が惨殺され、綺麗なアジア人女性の死に哀悼を感じだ瞬間から一気にサスペンスとなる。レッドフォードのカジュアルなラルフローレン風のファッションがとてもいい。ブロンドの伸びかけの笑顔もとてもいい。それにしてもこの状況下でよくひとりで戦い続けて屈しない気力と頭脳があるなと息もつけないがCIAの秀才である以上にレッドフォードだから仕方ないか、とひとり納得。ファイダナウェイとの恋は、え?と思う所もありますが美しいから良しとして。女ってこんなふうにしたい時があるんでしょう。アメリカという国の闇、ラスト、ニューヨークタイムズの前にクリスマスソングがいつまでも不吉に耳に残る名作。