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『エル・ニド』に投稿された感想・評価

K

Kの感想・評価

3.0
子悪魔的な13歳のティーンエンジャーと彼女に翻弄される60,70歳過ぎのおっさんの話
「シベールの日曜日」っぽいことは否めないが、全編を通しての空気感はいい。2人が草原で遊んでるシーンはニヤける
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.0
「エル・ニド」

〜最初に一言、VHSに残すには惜しいスペイン映画の大傑作。あのエリセ監督の「ミツバチのささやき」で少女スタートなったアナ・トレントが大人びた容姿で登場する世にも奇妙な老人と少女の愛の物語である。スペインの小さな村の風光明媚なロケ地で、メルヘンチックでファンタジーに、ファムファタールな少女がなんとも恐ろしく可愛く写し出されていた。これはもう一つの「シベールの日曜日」だ。全世界のトレントファン必見の1本である〜

冒頭、大草原に広がる風景の中に白い馬がー頭いる。スペインの小さな村に住む初老の男。ある日森の中で謎のような言葉とGの署名を記した紙片を見つける。小鳥を愛する13歳の少女、イニシャル、孤独との交流、犠牲、愛。今、記念碑のある野原へ…本作は1981年にアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされ、あのスペイン映画の傑作「ミツバチのささやき」の子役で世界的に有名になったアナ・トレントが少し大人になって主演を務めた初老の孤独な男と13歳の少女との交流の中に、全てを犠牲にする無償の愛を描いたハイメ・デ・アルミニャン監督が脚本も手がけた傑作映画で、この度廃盤のVHSを購入して初鑑賞したが素晴らしい。これがソフト化されてないのが謎だ。撮影はテオ・エスカミーリャが担当していて映像がとにかく美しい。こちらも配給がシネセゾンで、やはりこの配給会社の作品はほとんど円盤化されてない。本作は1980年の映画である。

本作は冒頭に流れるハイドンのオラトリオ天地創造。野に一頭の白馬が映るファースト・ショットで始まる。ここでタイトルが映し出され、一軒の家を捉えると次第にズームされる。明かりのついた家の窓に曲に合わせて指揮の手を振る人影がくっきりと写し出される。続いて、林の中。白馬に乗った初老の男アレハンドロ、川のせせらぎの聞こえるところまでくると馬を止め、両手を挙げて1、2、3…心の中に響き渡る天地創造に指揮の手を振る。夢中で手を振り終えると同時に、飛んできた鳥の卵が彼の額にぴったり。はっとして額を拭き、あたりを見回して馬を進めていくと枝にかかった赤いスカーフが目に留まる。続いてカメラは、アレハンドロの家をとらえる。夜。壁一面にしつらえられた音響装置から流れてくる天地創造を指揮するアレハンドロ。コンピューターじかけのチェス盤からピコピコと言う音がする。彼はキングか!と言い、彼は音響を止めると、呟きながら眼鏡をかけてチェス盤に向かう…。


さて、物語はスペイン中央部、サラマンカに近い小さな村。初老の男アレハンドロは、妻をなくし、豪華なオーディオ機器から流れ出るオペラと、コンピューター相手のチェスに明け暮れる孤独な日々を送っている。ある日、森の中で空想のオーケストラに向かって指揮する彼の額に、誰かが鳥の卵を投げつけた。人の気配を追うと赤いスカーフと、鳥の羽で止めたなぞなぞのような言葉を書いた紙片が残されていた。署名はGー文字。彼は謎謎を解いては、次の紙片を探しに行く。最後の謎が解けず、彼は村の教会にエラディオ神父を訪ねる。神父はアレハンドロの唯一の友であった。神父が謎を解き、次の謎はどうやら村の学校でやるマクベスの芝居にあるらしい。学校を訪れたアレハンドロは、舞台稽古でマクベス夫人を演じる少女を見て、それがGであると確信する。小鳥をこよなく愛する13歳の少女ゴジータであった。彼女の家は村の警察署の中にあり、父親はうだつの上がらない治安警備隊員。子供が多く、母親は怒鳴ってばかりいる。

彼女がアレハンドロの家を訪ね、2人の交流が始まった。彼女は子供扱いされるのを嫌がり、1人前の女として扱わなければ承知しない。また彼女は亡くなったアレハンドロの妻イザベラが森から鳥の巣を盗んだといい、確かにイザベラのガラスケースには、今はもう命を失った卵を抱く巣がいくつも飾られていた。アレハンドロはサラマンカに愛人がいたが、いつしかゴジータを愛するようになる。彼女もまた、対等の女として彼に愛されることを望んだ。2人は森で、互いのイニシャルを拳に彫り、その血を合わせて愛を誓い合う。そして愛の証として、ゴジータのスカーフと、アレハンドロの強制収容所時代の認識票を交換した。さらに彼女は、イザベラの写真と服を焼けと言う。断ったアレハンドロに、彼女は絶好言渡した。しかし、アレハンドロの彼女への愛はものすごく、ついにイザベラの衣服を火に放り投げる。2人の中は村中の噂となった。神父や、ゴジータの先生マリサが2人を気遣ってそれとなく忠告する。

彼女の母親は、ついに遠くの親戚に娘を預けることに決めた。父の上司の警察署長は、2人を離すように圧力をかけてゴジータが大切に買っていた鳥を逃し、アレハンドロの認識票を彼女から取り上げた。別離の日、彼女はアレハンドロの胸にすがり、泣きながらあいつを殺して、殺してと訴える。君を愛しているが、人は殺せないと答えるアレハンドロを残して、彼女は去っていった。結局、アレハンドロは決意し、署長に決闘を申し込むが、相手にされない。彼はゴジータの父親と巡回中の署長を狙い、崖の上から発砲する。応戦した署長に撃たれてアレハンドロは絶命し、その死体の傍には空砲が落ちていた。アレハンドロの墓場前で、ゴジータは語りかける。新しい言葉を覚えたわ。Aで始まる言葉…愛よ。彼女はアレハンドロへの永遠の愛を誓う…とがっつり説明するとこんな感じで、2つの孤独な魂と初老の男と13歳の少女との交流の中に、全てを犠牲にする無償の愛を描いた作品である。

そもそも本作の監督はもともと劇作家で、テレビの脚本や演出家として大きな成功を収めた後に、映画界に転身したそうだ。彼の作品に共通するテーマとして、尋常ではない恋愛、思春期の感情のゆらめき、疎外された人間たちへの共感などが挙げられているが、この「エル・ニド」でも、それらの基本的主題がセンシブルに、ときにはファンタスティックに展開され、完成度の高いラブストーリーに仕上がっていると絶賛されているようだ。本作の主演は、日本でも有名な「ミツバチのささやき」のアナ・トレントである。7歳で衝撃的なデビューを果たし、天才少女の名を欲しいままにした彼女が、ここでは13歳の少女の傲慢さ、気まぐれ、攻撃性、そしてまた無邪気さと優しさなどを余すところなく演じ、新たな魅力を見せていた。アレハンドロ役のエクトル・アルテリオはアルゼンチンを代表する舞台出身の男優で、少女への狂おしい愛にのめりこみ、ついには死に至る初老の男を見事に演じていた。

いゃ〜、真っ赤なハイネックのセーターを着て登場する大人びたアナ・トレントの姿がとっても可愛らしく美人である。それとやはりスペインの素朴な風景、その独特の色合いが非常に良く、カメラワークも素晴らしかった。カメラマンは同じくトレントが出演している「カラスの飼育」や「愛しのエリサ」などを手がけたスペインを代表するテオ・エスカミーリャである。音楽にはクラシックが効果的に挿入されていた。この作品冒頭がすごく好きで、特に蛍光灯の室内の明かりを黒く象る老人のシルエットの描写は印象的であり、室内の中の再生装置(オープンリールのプレイヤー)が部屋いっぱいに占領していて、孤独な生活をしている男が1人でチェスをしたり、家政婦に叱られたり、物申す場面がなんとも面白かった。この映画は今で言うロリータコンプレックス映画かもしれないが、フランス映画の「シベールの日曜日」と似たところがあり、歳がかなり離れている老人と若い13歳の少女が愛し合う話なのだが、この少女が非常にファム・ファタールのような立場にいるため、男性の原動力が彼女である事は一目瞭然である。しかも男性は、性的にはノーマルな男であり、愛している他の女性は自立して立派な立ち位置にいる。

それと、どこかしら老人と少女の禁じられた恋物語に象徴的な意味合いを加えて、寓話として社会的な広がりを与えようとしている側面がある。この作品の「エル・ニド」と言う原題は"巣"ある。その言葉から察するに、少女が鳥が好きだからと言うのがまず1つの理由であるし、巣と言うのは鳥の巣を思い浮かべるだろう。だがこうした現実に即した人間臭い水準の表現を超えたのを監督は作り出した。だから鳥関係の話や、映像が多く出てくる。この少女は自由のシンボルかのように写し出されている。まず鳥には羽がついており、どこへでも飛んで行ける。彼女の性格も傍若無人で、気に入らなければ拒絶するし、言うことを聞かなければ去っていってしまうと言う感じである。優しくいたわる時もあれば押し付けがましく要求をちらつかせたりする。それとこの作品はうって変わって、メルヘンチックでおとぎ話でファンタジーのような年齢差を超えた恋愛物語と思いきや、きちんとした、権力の象徴である警察署長が出てくる。彼はこの映画ではいわば知識人であり、権力とスペインらしい社会背景が彼に象徴させているし、神父が2人の純愛の証人になることで、敵役が現れてくるのだ。

スペインの歴史を見ると、第二次世界大戦中で、36年から39年にかけての市民戦争で共和国政府が倒れ、フランコ将軍による独裁政治が始まり、これが1975年まで続くのだ。教会はフランコの側について、第二次世界大戦でフランコ、スペインは中立を貫いたが、戦後は独裁国家であるためにアメリカの経済援助から外され、栄光から取り残された。国際連合に加盟できたのが1955年で敗戦国である日本より1年早いだけなのだ。フランコ独裁は、現代スペイン映画が避けて通れない大きな問題点の1つだろう。前にYouTubeでも紹介したブリューレ主演による7サルバドールの朝」もその一つだ。だからゴジータの残した真っ赤なスカーフは市民戦争の人民戦線側の赤旗、反独裁の自由のシンボルカラーとしてリベラル知識人アレハンドロのハートに火をつけたのではないかと論評する人もいる。因みに40年に及ぶフランコ独裁下の停滞した社会は老若男女皆同じ気持ちである。この作品の主演の2人同様に。

それにしてもこのゴジータの老人を破滅へと導く存在感がすごかった。ロリータ映画でも無いけど、どこかしらそう思わせるような内容だが、悲劇的結末までがひたすら直線的に描かれており、さらにこの映画ではマクベス夫人を彼女が演じていたが、何の冗談だろうか、国王殺しをそそのかす場面が写し出されて、まるでその国王が老人かのように見えてしまうし、このマクベスがそもそも幼い子達に選ばれるのが、自分的には引っかかったが、教員が選んだわけでもなく生徒たちが選んだと言う事柄が写し出されると、きっとその生徒は彼女なんだろうと言うのはまず見て取れる。殺意を抱かせ、アレハンドロを狂わせ、虜にした彼女が、鳥の巣を盗んだ彼の亡き妻と署長を彼に殺すように命じたのはメルヘンとリアリズムの混ざった復讐劇にも見れる。まさに宿命を持った1人の女として描かれている。

そもそもこの映画の村自体が大きな鳥の巣であり、彼女が血の契りを交わすところなどどこかしら怖い感じがあり、メタファーとしても取れるし、そもそも亡き妻の遺品を燃やさせる行為などもぞっとする。リアリズムといってもこんなのが現実的にあるのかと思ってしまうほど滑稽な映画である。なんだか何とも言えない風変わりな作品だなと感じた。不思議な感じである。しかもこの映画セックス描写もなくて、エロスを感じさせる場所がほぼないのだが、父親が娘を皮のベルトでお仕置きしに部屋へ連れて行った時に、ベッドを叩く場面はどことなく性的な感じがする。キューブリックの「ロリータ」とは全く以て中身が違う映画である。てかアレハンドロが赤いスカーフを森の中で見つけて、それを嗅ぐシーンがあるんだけど、普通スカーフを拾ったら匂いを確かめるものなのだろうか?

今回この監督アルミニャンの作品を初めて見たが、彼はどちらかと言うとフランコ独裁時代に生きている人物にもかかわらず、政治的、社会的批判性よりも、物語的、文学的な物を強調して描いているような感じがした。と言うものの、彼の他の作品を1本も見ていないため断定はできないが、少なからず本作のスタイルから見るとそういった感じがした。確か彼84年の秋に開催された第一回スペイン映画祭に来日した7人の映画監督の1人であり、一応日本にも来ているんだよなぁ。アナ・トレントって少女スターの中の少女スターだと思うんだけど、彼女が少女でいられる最後の作品は本作なんだろうなと思いつつ、こういった子役って、特にインパクトがある子役は数本の映画もしくは1本で終わる(一発屋)ことが多いが、それはその映画に対しての財産になるため非常に映画的、監督的には良いことだろう(笑)。

あのデビュー作の「ミツバチのささやき」から7年を経て、彼女の魅力が解き放たれる本作は、彼女を見るだけでも非常に価値のある映画である。風景も美しいためぜひBDを発売してほしい。物語は楽しいわけではないがね。あのフランケンシュタイン(ミツバチのささやきでも出てきている)が実際にこの世にいると思っていた彼女を、幼稚園で1人ポツンと遊んでいるのを見つけたエリセ監督の回想話を聞くたびに、こんな可愛らしいエピソードがあるかと思ってしまう彼女が、13歳にしてここまで色気があり大人っぽくなっているのを見ると子供の成長は早いなとつくづく思ってしまう。無垢から魔性へと成し遂げた彼女の「マタイ受難曲」と言う作品も見てみたいものだ。そういえばどうでもいいけど、この作品が日本で公開された時期って、フライデーに北野武(ビートたけし)が乗り込んで暴力沙汰の事件を起こしてた時期じゃないかな…

最後に余談話だが、この作品にまつわる人々からの証言によると、監督とトレントは終始衝突していたらしく、映画の最中ではあるが、とうとう撮影終了まで、監督とは全く口を聞かなかったらしい。どうも彼女は極端に無口で内向的な性格らしく、米国アカデミー賞にノミネート受賞式の際にも、あまりの無口ぶりに、さすがに関係者一同呆れたと言う話があるようだ。彼女は大学での勉強に専念するか、女優を続けるかでずいぶん迷った時期があったようで、彼女の母親の話では、女優業と勉強と両立させようと言う決意をしたらしい。まぁ、悪くは無いけど、この作品を決してお勧めすると言う事はできない。ただ本当にトレントのファンだったら見るべき映画である。とにかく彼女が美しい。彼女どこかしらジェニファー・コネリーっぽい感じがして、今どんな状況かわからないけど、大人びた感じは彼女に似そう感じがしたこの作品を見たら。この映画の公開日の年だったか、彼女が確か21歳になる時だったような気がする。
Omizu

Omizuの感想・評価

1.5
【第53回アカデミー賞 外国語映画賞ノミネート】
スペインのハイメ・デ・アルミニャン監督作品。初老の男と少女の愛情を描いた作品で、少女を演じたのは『ミツバチのささやき』アナ・トレント。モントリオール映画祭で女優賞を受賞した。

どうしても倫理的にどうなのというモヤモヤが拭えなかった。初老の男と十三歳の少女の愛を正当化しているのが逆に気持ち悪い。

情緒ある風景や、繊細な心の動きなど出来はいいのだが…愛情というのも本当に性欲を含む愛情なんだよね。「女として君が好き」というセリフもあるくらい。それがなければもっと広く捉えることもできたんだが。

うーん、よくできてはいるが話が気持ち悪い。今だったら絶対にノミネートされないし、こんな話にしないと思う。僕はアウトだと思いました。

『エル・ニド』に似ている作品

ミツバチのささやき

上映日:

1985年02月09日

製作国:

上映時間:

99分

ジャンル:

4.0

あらすじ

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あらすじ

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