めっちゃ笑える!と聞いていたのに、全然面白くなかったです。
一番面白かったのはオープニングのカーチェイスのシーンで、CGI なしでガチの衝突をやってるんですが、ボカスカぶつかっている割には印象的なシーンがなく、あれがリアルな衝突なんだろうけど、本当に車がぶつかり合っているだけでちゃっちくて笑った。
デトロイト・シティから住宅街まで、明らかに通行止めにして撮影しているんですけど、野次馬がすごい数映っている映像をそのまま使っていて、「メイキングじゃないんだから」とツッコんでしまいました(笑)。
特に住宅街での衝突シーンは、デトロイトが貧しくてボロボロだから簡単に撮影許可が降りたのか、普通だったらあんな住宅街の小さな路地でばっこんばっこんやりませんよ!
意外だったのは、悪役も笑えちゃうような完全なコメディだと思っていたんだけど、刑事もんの部分は結構普通のドラマなんですよね。エディ・マーフィーはデトロイト市警の刑事、アレックスを演じているんですけど、その友達が頭撃ち抜かれるシーンなんてめちゃ怖かったですよ。
この友達を殺したヤツを見つけるためにビバリー・ヒルズに行くんですけど、ロデオ・ドライブにグッチだのヴィトンだののブランドショップが立ち並び〜!みたいのやたら強調するなと思っていたら、ああ、これは冒頭のデトロイトと対比させているんだなと思った。
アレックスは悪人のオフィスに訪ねて行くんだけど、ボディガードたちはアレックスを追い出すのに、自分んとこのビルのフロントのガラスに叩きつける。自分のビルのガラスわざわざ割るのか!
でもそれで警官に捕まるのはアレックスという、1984年でしょこれ?すでにBLMと同じネタじゃん!と思った。
タイトルが『ビバリーヒルズ・コップ』なのは、エディ・マーフィのことじゃなくて、デトロイトの優秀な刑事・アレックスから見たビバリーヒルズの刑事たちがいかに無能かってことなのね。
デトロイトのストリートで鍛えられたアレックスが、お育ちが良いけど無能なビバリーヒルズの刑事たちを振り回すところが爆笑ポイントらしいんだけど、私は全く面白くなかった。エディ・マーフィが弾丸のように喋ったり、コントみたいなことやってんな〜ってわかるんだけど、全然笑えない。
で、真面目に刑事ドラマのところは、ブラック・エクスプロイテーション映画みたいな、B級映画のシナリオなんだもん!これブロックバスター映画なんだよね?!なんなのこのTV映画みたいなクオリティの低さ!『太陽にほえろ!』か!!
正直ガッツリ寝落ちしたシーンがあったんだけど、巻き戻しする気にもならなかった。
『シュレック』とか『ルディ・レイ・ムーア』ですごい良かったんだけどなあ、エディ・マーフィ。『星の王子ニューーヨークへ行く2』もすっごいつまんなくて15分以上観ていられなかったので、こっちの方が面白いかな?と借りてきたけど、もういいや。