ラブラドール

死海殺人事件のラブラドールのレビュー・感想・評価

死海殺人事件(1988年製作の映画)
3.1
アガサ・クリスティ原作のミステリー作品。
たまたま居合わせたポアロが鮮やかに推理を行い犯人を明らかにしていきます。

うーん。
作品全体を通じて漂うB級作品感、ポワロの推理も決して視聴者の予想を裏切るものでもなく、ポワロが出てくるもののクリスティ原作とは思えないようなストーリーでした。
クリスティ作品は完璧と思われるアリバイが1つのほころびをきっかけに見事に崩されていく、あるいはどう考えても犯人はこの人だと思わせておきながら意外性のある真犯人があぶり出されていくなどなど、他のミステリーとは一線を画す見事なストーリー展開が醍醐味なのですが、本作では驚きもなく。
少し残念な作品でした。

ただポアロの理論的な推理はやはり鮮やかで、そこは十分に楽しめました。

本作とは関係ありませんが、数日前に観たもののFilmarksに作品が登録されていないようで、レビューできなかったクリスティ作品「忘られぬ死」、結構面白かったです。(イギリス作品でしたが位置づけが映画ではなくドラマなのだと思います)
クリスティの原作を元に現代風にアレンジした設定が良かったです。