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ジーンズブルース 明日なき無頼派のyaaaのレビュー・感想・評価

4.0
劇中、ジーンズを履かないのに「ジーンズぶるうす」とか「明日なき無頼派」のタイトルセンスは現代からしたら観なくてもよいと思わせるぐらいアウトな感じはある。
しかし、これこそ食わず嫌いの典型であった。
観て損はない。いや、おつりがくるぐらい面白い。

超絶目力強い梶芽衣子さんと超絶ノリノリの渡瀬恒彦さんで贈る京都府横断(地元に近いとこでてきて驚く)バイオレンスロードムービー。
早い話日本で「俺たちに明日はない」なんだが、ボーイミーツガールのかなめ二人の出会いのシーンが良すぎる。
ドカーンと当たってボォと燃え上がる、その通りの映像で表現される。
ここのシーン何度でも観たい。

やっぱり東映なんで頭いい感じは全く無くて梶さんの役柄が乱交パーティするバーの店長だったり、吹き飛ぶだけに出てくる福本清三さんとか、曽根晴美さんの帽子とかおおいに笑わしにかかってる見どころ多し。
突然指が飛んだり強烈な通夜の死体の顔だったり不謹慎ギャグにも驚かされる。
梶さんらを追いかける悪党・内田良平、室田日出男、川谷拓三のトリオは日本版悪魔のいけにえが出来そうな勢い。
日の丸撃ち抜いたり警官が血まみれになったりする時代の空気・反権力は若松孝二よりも色濃い。
最後の山小屋のロケーションは映画的美術の側面もあるんだろうが「あさま山荘事件」を思い起こさせる。
ラストもシャープでドンズバで最高ですね。
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