ほーりー

イースター・パレードのほーりーのレビュー・感想・評価

イースター・パレード(1948年製作の映画)
4.5
ジーン・ケリーが怪我したことで、引退していたアステアが代役で出演し、再び脚光をあびることになった記念碑的な作品。
脚本はなんとシドニー・シェルダン。この時代からキャリアがあった人なのだ。

作品の全体的な内容としては、この5年後の「バンド・ワゴン」のほうが好きだけど、アステアのパフォーマンスとしては、本作を推す。

同時上映の「トップ・ハット」と同じアーヴィング・バーリン作曲だが、個人的にはアステアの芸風とバーリンのメロディーは相性がいい感じがする。

さてRKO時代の作品群との一番の大きな違いは、アステアだけの映画ではないということ。相手役のジュディ・ガーランドがべらぼうに歌が上手くて、敵役のアン・ミラーがめちゃくちゃタップが上手いのだ。
まさに物量とクオリティで押してくる当時のMGM映画がいかにすごかったか、この一本だけでもわかる。

最後にひとこと。意外と面白かったのは、ジュールス・マンシンのサラダの作り方の口上。「踊る大紐育」では悪ふざけが目に付くような感じがしたが、本作のレストランの給仕役はまさにピッタリ。あれじゃ「やっぱ、いらない」って言われるわな(笑)
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