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約束の旅路
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『約束の旅路』に投稿された感想・評価

kuu

kuuの感想・評価

3.8
『約束の旅路』
原題 Va, Vis et Deviens
製作年 2005年上映時間 149分

エチオピアのユダヤ人をイスラエルに移住させた“モーセ作戦”を背景に、ひとりイスラエルへと渡ったエチオピア人少年の成長を描いた感動作フレンチ作品。

スーダンの難民キャンプにいたひとりの少年。
彼の将来を案じた母は、ユダヤ人のふりをしてキャンプを脱出するよう命じる。
無事イスラエルに辿り着いた少年は、母や故郷への強い思いを胸に秘めながら、優しい養父母の元で新たな人生をスタートさせる。
しかしエチオピア人である彼への風当たりは厳しく。。。

今のイスラエルに、『ファラシャ』(ゲエズ語で、流浪民・異邦人の意味)て呼ばれるエチオピア系ユダヤ人が多く暮らしている。
彼らは、紀元前1世紀のソロモン王と、古代エチオピア王国のシバの女王の末裔やと信じていて、エチオピアのユダヤ教徒たちは『トーラー』Torah (モーセ Moses 五書)を教典としてるそうですが、ユダヤ教の戒律集の『タルムード』Talmud のほうは伝承してない。
『タル ムード』よりも成立が古いとされてる『トーラー』だけを聖典として、長い間エチオピアの峡谷地帯で生 きてきた。
エチオピアに今も残るコプト教という古いキリスト教徒たちとも異なる。
コプト教徒は代表を大司教としてヴァチカン(ローマ・カトリック教会) に送っている。
今作品は、フランス製作やけど、キリスト教徒であったエチオピア人の少年が、生き延びるためファラシャを装い、生母と生き別れて、イスラエル社会で成長していく姿を描いている。
彼は、温厚なフランス系イスラエル人夫婦の養子となり、成長してパリで医学を学んで再び帰ってくる。
その後スーダンの難民収容所に戻って生母と再会したって筋書き。
色んな人種と宗教の問題が複雑に重なってる。
日本人には、中国残留孤児の日本への 帰国問題と重なって見えるかな。
そこに当然あるであろう数々の人間的な苦悩が描かれてました。
今作品は、今のイスラエルのリベラル勢力であるイスラエル労働党とフランスの左翼(ゴーシュ)が協力し合い共同する立場から描かれてた。
イスラエル国にもいる左派のイスラエ ル人たちは、イスラム教徒であるアラブ諸国やパレスチナ人との平和な共存を目指している反戦平和派です。
せやから、人種差別(レイシズム)に反対する人々であると云える。
それでもイスラエル国民としての兵役の義務は立派に果たす。
『頑迷な右翼(保守派)の連中の思い通りにはさせない。そのため に私たちは兵役にも服す』というのが彼らイスラエル・リベラル派の切実な態度選択なんやろな。
エチオピア系ユダヤ人は、この理想主義的な人々に支援され守られているし、この左派イスラエル人たちが、例の『キブツ』という開墾地での農場経営である集団生活運動を長年推進して きたのだということもこの映画で知った。
現在はキブツは法律で廃止されているらしい。
今もアラブ諸国やパレスチナ難民との軍事衝突を辞さない強硬な保守勢力で、 正統派(オーソドキシー)ユダヤ人の諸宗教政党の集まりであるリクードがネタニエフ首相の現政権をつくっている。
『ラビ庁』ちゅう宗教行政を行う復古的な人々の姿もありのままに出てきてて、イスラエル国内の様子がよくわかる。
こないな映画を観ることで、虐げられているアラブ人たちだけでなく、数千年の歴史を経て、複雑な事情で今も戦乱のなかにあるイスラエル国民の苦悩を、少しは わかることができました。
Rily

Rilyの感想・評価

3.5
“モーセ作戦”…知らなかった…。
非常に興味深く、見応えのある作品。エチオピアのユダヤ人をエルサレムへ移送した話を背景に、少年が人との関わりを経て成長していく物語。

かなりの高評価だが、映画の世界になかなか入り込めなかったというのが正直なところ。それでも一睡し、よくよく考えたら「ユダヤ人の“ふり”をして生きていく」っていう事自体、凄い世界だよなぁと改めて実感。

子供は生き方を選べない。置かれている状況を理解するのも難しい。そんな中で、幸いにも育ての親…取り巻く人々の“愛情”に恵まれたのは、唯一の救い。 場面場面でグッとくるものがある。

社会派ドラマの視点であれば、ある程度以上の知識があれば尚良かった。冒頭に説明はあるものの、それでも拾いきれなかったのが残念。
ヒューマンドラマの視点であれば、少年が長い年月をかけて、アイデンティティを確立していく過程と、「他人をここまで愛せるか?」という目線で観ると、非常に心温まる作品。

重く描かず、比較的観やすい社会派の大作という印象。
監督は「オーケストラ!」の方。
ずっとずっと偽って生きるのは辛くて苦しかっただろうと思う。
難民キャンプからイスラエルに渡る時、イスラエルに行ってからもユダヤ教徒として生活。

難民キャンプから出れるタイミングを待ち続け、息子を追い出す産みの母。突然託された子供を亡くした女性。女性がなくなった後に養母になった女性。
三人の母は少年が生きていくためのチャンスを繋いでいってくれました。

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