たりほssk

わが母の記のたりほsskのネタバレレビュー・内容・結末

わが母の記(2011年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

樹木希林さん追悼ということで鑑賞しました。
記憶が薄れてくるあたりから、完全に八重の世界を作っているのが見事でした。激しくありながらも安らか、という矛盾するような性質を同時に兼ね備えているようで奥深いものを感じました。
ストーリーでは、長い間母に捨てられたと思い込んでいた苦しみを洪作と一緒になぞっていたので、息が詰まるようでしたが、最後それが氷解して、緊張が解けました。また井上靖ってこんなに羽振りの良い作家だった、というのが意外だった。流行作家ということなのでしょうか。以前に読んだ小説からは想像できませんでした。そんな風な作家の生活も描かれていて興味深かったです。
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