これはめちゃくちゃ好きなタイプの作品でした。
「WARRIOR」「激戦 ハートオブファイト」「レスラー」あたりにピンとくる人にオススメ。訳アリの男二人がボクサーとして再起を図る韓国ボクシング映画。
かつてはボクシングのメダリストだった中年の男(チェ・ミンシク)。現在は路上で素人相手に殴られて金を得る「殴られ屋」、妻・子供にも出ていかれ借金まみれ。
もう一人は暴力・犯罪に明け暮れ少年院に送られそこでも超問題児、心配する親や親戚も相次ぐ事故や病気と不幸続きな若者。
物語はこの二人それぞれの視点で描かれ、やがて最後にボクシングの新人戦で二人が激突する話。
二人のバックグラウンドがどちらも良い。かつての栄光にすがるオヤジと孤独で何も信じない若者。
若者は少年院でボクシングに目覚め真面目に練習に取り組むようになり、
オヤジはもう一度栄光を掴むため復活しようとする。
オヤジは息子の前でもう一度かっこいい姿を見せたい、若者は病気のお婆ちゃんの為に一肌脱ぎたい。それぞれの思いの二人が拳を交えるシーンは心揺さぶられた。ベタだけどラストも泣けた。この手のラストシーンに弱いっす。
しいていうなら どう考えても若者の方が強そうだけど…それでも人生のどん底から這い上がる人間のドラマは熱い。