maki

ブラス!のmakiのレビュー・感想・評価

ブラス!(1996年製作の映画)
4.0
Ewan McGregor❤️祝50歳
ユアン作品でお祝い#03
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イギリス80年~90年代、サッチャー政策による炭鉱強制閉鎖に関わる失業問題をフューチャーした映画。
同じような背景を持つ映画としては『リトル・ダンサー』が有名。
個人的にリトル・ダンサーすごく好きなので、そのリトル・ダンサーまでには及ばないけれどこの『ブラス!』も結構私の好きな映画。


今は自由に仕事も選ぶことができるし、
好きなことをやろうと思えばとことんやれる。

そんな今では普通の生活のありがたみを噛みしめることができる映画。


現在コロナという未曾有の状況で、進化する産業もあれば、衰退する産業もある。
この『ブラス!」は時代として"古い"産業が崩壊していく過程での人々の生活だとかコミュニティだとか、人間に寄り添ったストーリーで、結構重いリアリティがある。でもだからこそ今の時期、より一層考えさせられる内容かもしれない。


いつの時代でも、所謂「時代遅れ」は取り残され、炭鉱と同じような問題に陥る。
『ブラス!』では産業の衰退(炭鉱の閉鎖)について結末として明確に人々の生活の行く末を描かず、最後みんなもご存知の「威風堂々」で締めている。
パンフレットを読んだところ、イギリスにおける威風堂々は「Land of Hope and Glory」と第二の国歌として親しまれているそう。
敢えて威風堂々で終わるこの演出は、個人的にとてもグッときた。
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