bluetokyo

装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ 劇場版のbluetokyoのレビュー・感想・評価

1.8
複雑のストーリーと固有名詞の乱用は果たして見る者の興味を惹くものだろうか。
謎解きの興味は生まれるかもしれいない。ただ、そこになんらのテーマ性も本質もなければ、中途で飽きてくる気もする。
物語は二つあって、それらが並行しているように見える。
冒頭は、ペールゼンというのが捕まるところから。この人物、たとえば、地獄の黙示録のカーツ大佐みたいな存在か。自分で勝手に軍隊を作ったりしている。
場面は変わって、ザクみたいなスコープドッグによる上陸作戦。まるでプライベートライアンそっくりのシーン。上陸作戦は失敗。舞台は全滅するが、キリコだけが生き残る。
再び、ペールゼン。裁判で追及されている。で、医療収容所へ収監される。
場面、変わって、キリコはある部隊へ配属。今度はマニド峡谷突破作戦。上部にある要塞を攻略する指令。峡谷を部隊が通過しているときに要塞が崩落して、またしても、部隊は全滅。キリコたちは生き残る。
また、ペールゼン。医療収容所で尋問される。ペールゼンは異能生存体という不死身を探していた。ついに、異能生存体のキリコを発見する。キリコは火で焼いても銃で撃っても死ななかった。
また場面は変わる。キリコの部隊は、今度はガレアデ極北基地。氷の嵐が吹き荒れて、またしても、キリコたちは生き残る。
また、ペールゼン。キリコという異能生存体を発見したわけだが、他にもいるだろう、ということだ。で、四人いたのだ。それが、キリコのいる部隊そのものなのだ。
で、またしても、惑星モナド攻略作戦。途中で、なぜか、キリコは異能生存体であることを思い出す。すると、生き残ってきた他の四人はなんだ? となり、ひょっとして、みんな、異能生存体なんじゃね、となる。みな、喜び勇んで戦うが全滅。キリコだけが生き残る。
ペールゼンは医療収容所を出て、終わり。
ようは、ペールゼンというおかしな男の誇大妄想ということなのだ。
異能生存体というのは、ガンダムのニュータイプみたいなものだろう。
おれは異能生存体で不死身だ、と言って、敵前に出て集中砲火を浴びてこなごなになり、いくら不死身でも肉片になってしまうと、やはり、ダメなのか、というのは、ギャグにもならない。
話が複雑でイベントがいくつあっても、テーマがなければつまらない。
あと、スコープドッグはCGなんだろうか。動きがまるでおもちゃみたいで、軽々しいのだ。重量感がなさすぎだ。
bluetokyo

bluetokyo