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十五才 学校IVのぉゅのレビュー・感想・評価

十五才 学校IV(2000年製作の映画)
4.0
2022年 鑑賞 22-236-28
BS松竹東急 日曜ゴールデンシネマ にて
「男はつらいよシリーズ」「」等の山田洋次監督と山田洋次さんと朝間義隆さん脚本黄金コンビによる、「学校シリーズ」の第4作目で、不登校生活を送っている中学3年生少年川島大介(金井勇太さん)の屋久島にある樹齢7,000年とも言われる縄文杉に触れてみたいという思いから、横浜から鹿児島県の屋久島までのヒッチハイクの旅を描いたロードムービー作品。

ー 学校シリーズ 不登校編/いい子の定義 ー
以前はヒッチハイクって憧れたもんだが、大人になってン十年も経つとむしろ怖い... 優しい人ばっかではない現実を知っている。映画やテレビで観る幽霊やゾンビ、シリアルキラーなんかよりも人間の方が怖いという現実を知っているから...

金魚と家出、両親の擦りつけ合いと冒険の旅、ヒッチハイク、「パパのバカ!」、会社の倒産... 、荷降ろしの手伝い、赤井英和さんは何か凄く温かみを感じるのは私だけ?、「ラーメンでも食え」と「元気出せや」かなり刺さったのは私だけ?

“おばさんは知りたいの あんたがなんで学校に行かんのか 教えてくれん? いいのよいくら長くなっても 長ければ長い方がいいの”
大阪 〜 九州。大介の心の吐露するシーンや過去の回想のシーンはめちゃくちゃ刺さる。経験してないからこそのリアリティの1つが感じれた気がした。また、このエピソードを上手く聞き出したすみれ(麻実れいさん)の作り出す穏やかな空気感の走る密室の良さが凄く出ている。おそらく大介にとっての(擬似 or 妄想上の)母親的存在かもしれない。

“早く着くことなんか目的じゃないんだ 雲より遅くて充分さ”
ジグソーパズル、タバコ?、こんにゃく玉こと大角さん(蛭子能収さん)の気持ちと後妻?、船の絵と帽子、「もろた!」、時代劇の話と好きな娘の話と... 、すみれの涙、「あんたに来てもらって良かったわ」

“おーい 屋久杉の馬鹿野郎ー お前は千年も二千年も黙って突っ立って何が面白いんだー”
屋久島。屋久島は今日も雨だった... LOVEマシーン、金井真知子(高田聖子さん)との出会い、往復10時間、そこまでして見る価値は自分次第、「なぜ学校に行かないの?」、「汽車がきたぁ!」、親友からもらった、千年以下の小杉?、「休みは私が」、「行くよ」、大人は矛盾だらけ、他人と同じゃなくて個性的となぜ他人と同じことが出来ない?、あれもこれもしちゃダメ!とあれしろこれしろ!、髭もじゃの好きな先生、君の自由、「僕はここで待ってるよ」、見上げた空の綺麗さ、縄文杉が登場と憧れ、心の中で「やったー!」、「あいつと話している時が一番楽しい」、面皰、真知子との別れと命の大切さ、「おーい 頑張れー」 ← ここ何気に泣く、雨と道間違いと滑落、走馬灯?と教室の風景、「助けて下さーい」、「死ぬかと思ったぁ... 」


体調悪そうな大介と鉄男さん(丹波哲郎さん)、「乗らんか」、鉄男さんの口ぶりの怖さと優しさのギャップ、パチンコ屋とカラオケ、戦争の話と戦友に向けた歌「カチューシャ」、●●運転?シーンはないんだけど... 、満男?、薬、「シベリアで一度死んだんや」、「よか息子を持たれて 楽しみですね とな」、鍋焼きうどんと ...漏らした、包丁と冷凍庫、ボロボロの自転車とおむつと薬屋のおばちゃん(余貴美子さん)、好きな娘の話、泉ちゃん?、「お爺さんはねぇ...」、「自分だって...」、「さよなら」

“僕の冒険はこれで終わった”
一体どうやって?と「おかえり」、父と息子の会話、親友がくれた詩、兄妹の会話、あれが泉ちゃん?、絵葉書、「川島君」「はいっ」

山田監督なりの家族や周りの人たちとの関係の希薄さへの警告なんだと感じた!周りの大人の親切さや触れ合いによって子どもは成長するんだよ!ってのと学校でしか学べないこと!が詰まって、一人前になる前に観て欲しい作品だと思った!あと今回は「男はつらいよ」のレギュラー陣で、「学校シリーズ」に出演していない前田吟さんや佐藤蛾次郎さん、犬塚弘さん、桜井センリさんも登場されていて、更に満男と泉ちゃん... メインでドーンと「男はつらいよ」感はないが、節々に感じる「男はつらいよ」感!最高で至福の時間だった!

「大人のくせにそんなこともわからないのか? それでも一人前なのか?」

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