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ブローン・アウェイ/復讐の序曲のRのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

1994年のアメリカの作品。

監督は「栄光のランナー 1936ベルリン」のスティーヴン・ホプキンス。

あらすじ

ボストン市警のジェームズ・ダヴ(ジェフ・ブリッジス「クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル トラヴェリン・バンド」)は爆弾処理のベテラン隊員として活躍しながら、恋人ケイト(スージー・エイミス「ジェームズ・キャメロン 深海への挑戦」)のプロポーズも成功し、幸せな日々を送ろうとしていた。そんな中、かつてジミーの親友であった元Iテロリストのイアン・ギャリティ(トミー・リー・ジョーンズ「眠りの地」)が刑務所から脱走し、ジミーの仲間たちを次々に手にかけていく。

アマプラにて、これも全然観たことも聞いたこともないレア作品で他の配信でもあんまり見かけなかったので、気になって鑑賞。

お話はあらすじの通り、おっさん俳優ジェフ・ブリッジスVSトミー・リー・ジョーンズが贈るかなり渋めのサスペンス・アクション。

主演のジェフ・ブリッジスはまだ今のイメージからすると若々しい感じがするんだけど、今作では家庭を持ったことで危険な仕事とはおさらばだと爆弾処理を引退しようとしているベテラン隊員ということで、もう設定からして既に渋い感じがして、配役としてもピッタリ。

ただ、なんといってもトミー・リー・ジョーンズ演じる今作の悪役ギャリティが強烈。

ジョーンズといえば、どちらかというと人間味溢れる、仕事のできる大人!みたいなイメージがあったけど、今作だとものの見事な悪役を好演していて、めちゃくちゃ新鮮。

観る前はジョーンズそのまんまの顰めっ面をした無愛想な感じでくるのかなと思ったら、冒頭のボサボサに伸びた髪型の薄汚い囚人服姿からの割とコミュ力の高い、人好きのする好々爺って感じのキャラクターだったのが意外。ただ、そこはジョーンズが演じているからか、そこはかとない得体のしれなさというか、まぁ端的に怖さみたいのもあって、その上での犯行それ自体の容赦のなさがやばい。とにかくダヴの関係者ぜったい殺すマンであり、「フンフンフン〜♪」と鼻歌混じりに爆弾ギミックの材料になるガラクタを探したり、廃船をアジトにお手製爆弾をせっせと作ったりとD.I.Y精神溢れるバイタリティ作業をしたかと思ったら、1人、また1人とまるでダヴを嘲笑うかの如く、爆弾でボカンしていく。

特に印象的だったのは終盤、ダヴには年老いた叔父さんのマックス・オバノンって人がいるんだけど、元警察官でいわばダヴにとっては心の支えみたいな存在なんだけど、そのマックスが終盤、単身でギャリティの行きつけの店に行ってギャリティと対峙した後、捕まってしまって子ども用の遊具みたいのに全身爆弾を巻きつかれて拘束されちゃって、それを必死に助けようとするんだけど、ダヴが巻き込まれないようにダヴが道具を取りに行ってる間に自爆しちゃうシーンはめちゃくちゃ哀しかったなぁ。

ちなみに、演じているロイド・ブリッジス(「マフィア!」)という俳優さん、ジェフと同じ「ブリッジス」という名前からも分かる通り、ジェフの実のお父さんらしい。ジェフの息子も俳優やっててレジェゴジのスピンオフドラマ「モナーク」で親子共演までしてるのを知ってたけど、ジェフのお父さんも俳優でここで親子共演してるんだなぁ。

他にもフォレスト・ウィテカー(「ジョージ・フォアマン 45歳のヘビー級チャンピオン」)がダヴの相棒役として出てるんだけど、まだ駆け出しの後輩キャラやってて新鮮だった。

見せ場的にも爆弾処理シーンはもちろんのこと、終盤にド派手な爆発シーンがあったり、クライマックスにプチ「スピード」みたいな展開があったりとまさに手に汗握る展開の連続!!

かなり渋めの作品ではあるけど、普通に観てて面白いし、豪華役者陣の共演ものとしても見応えのある作品です。
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