留

アントニーとクレオパトラの留のレビュー・感想・評価

アントニーとクレオパトラ(1971年製作の映画)
1.0
アニメラマ《クレオパトラ》に劣るとも勝らないつまらなさ。チャールトン・ヘストンが脚本、演出に手を出したのが大間違いのもと。
演出、編集、撮影、音楽、美術、下手過ぎだし、クレオパトラ役にまったく魅力がない。ヘストンもアントニーのイメージじゃないよね。昨日見た《ジュリアス・シーザー》のマーロン・ブランドのアントニーに比べると頭が悪過ぎ。グラディエーター役の方が似合ってるよ。
シェークスピア原作とはいえローマ時代の史劇で70mmで撮影した「大作」のはずなのにショボいセット、美術、衣装に呆れてしまう。
終盤、クレオパトラがこもる廟のスケール感の無さ!TVのSFドラマのセットみたい。クレオパトラの宮殿でオクタヴィウス・シーザーからの使者と会うセットの狭さ、テーブルの小ささ、使者と会うクレオパトラは奴隷2人が持ってきた普通の椅子に座るのである。召使いはいつも同じ顔ぶれの下女2人と宦官1人、それにあと数人しかいない。
アントニーがローマからエジプトに戻るシーンの船も10人程度しか人がいないボートのちょっと大きいもの。ローマ帝国の最高権力者の1人でしょ?
リズ・テーラー《クレオパトラ》とどうしても比べちゃうよね。
二回の戦闘シーンもつまらない、見るべきところがほとんどない、強烈に退屈な作品でした。そもそも長過ぎます。
冒頭、アントニーが着替えるシーンで裸になるが、この時の褌様の下着、前を隠す布が極端に小さくて笑ってしまった。
こんなことが一番印象に残ってるなんて、ヘストンさんごめんなさい。

2020/10/2
*原作読了。小津次郎訳。
原作もあまり面白くない。特に合戦は場面展開が多すぎて見ていても混乱するだけじゃないかな?
留