戦争のリアル。
大傑作「アウトポスト」ではキーティング前哨基地での実話の映画化だったけど、こちらは別の場所コレンガル渓谷に赴任した兵士たちのドキュメンタリー。
「アウトポスト」はこれも参考にしたんかってくらい似通ったシーンもあったり。
とにかく毎日のように襲撃があり、対抗する若き米兵たち。
これは撮る方も相当な命懸け。
実際、ティム・ヘザリントン監督はこのドキュメンタリー映画の完成後、リビアで取材中に銃弾に斃れて帰らぬ人に。
最初は軽い気持ちにも見える彼らにも疲弊の色が。
そして遂に出る犠牲者。
レストレポは地名じゃなくて犠牲者の名前から取られてるのね。
「アウトポスト」でもあった、村の長老たちとの話し合いシーンも。
あと牛の弁償しろとか。
この映画の凄いところは、米軍礼賛ではなく誤爆で民間人を殺してしまったり、失敗も含めて映し出すところ。
「アフガンのため」という大義名分はあれど、どこかに傲慢さも見え隠れする。
ただ、安全地帯から批判するのは簡単で。
今となっては米軍が撤退したアフガンで女性たちが虐げられてるのを見ると、やはり彼らがいたことで多少なりとも救われた人たちも多かったのだろう。
だからこそあんな形で撤退はして欲しくなかったけど、この映画を観ると若者たちの犠牲の上に成り立っていたことであり、これもやはり安全地帯にいるから思えることなんだろう。
任務終了時の兵士たちの顔を見れば、戦争ジャンキーでない限り、あんなところには1分たりともいたくないのは一目瞭然。
インタビュー映像で、ずっと笑ってる兵士がいたけど逆に怖くなった。
恐らくPTSDなんだろうな。
兵士の1人が弾き語りしていた曲がどこかで聴いたことあるメロディだと思ったら、blink182の「Stay Together For The Kids」だった。
名曲なので是非聴いてみて欲しい。