ジュリアン好きなのに私の中のクラリス像がすでにジョディ・フォースターでできあがっていたために終始はわはわしてました。とはいえ相変わらずクラリスは不安定で美しいし、博士はグルメインテリ一途紳士(?)です。 彼がどんな思いであのプレゼントを贈ったのかと考えると、グロだのサイコホラーだのを超えた隠微なラブストーリーように思えます。
前述の博士といいメイスンの金にものを言わせたストーカー振りといい、誰かに執着する人間は端から見れば滑稽ですらあります。のーみそこねこねも相俟ってシリーズでいちばん笑える話かも。擬似フィレンツェ旅行にもなるし、結構好きな作品。
原作未読なため改変の是非はわかりませんが、個人的には良いラストでした。