爆裂BOX

ハイウェイマンの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ハイウェイマン(2003年製作の映画)
3.6
5年前、妻をひき逃げで殺されたレニーは復讐に燃え、68年型プリマス・パラクーダで72年型キャディラック・エルドラドで美女ばかり狙う連続殺人鬼を追う…というストーリー。
「ヒッチャー」で鮮烈なデビューを飾ったロバート・ハーモン監督が手掛けたアクション・スリラーです。
車で美女を轢き殺すことに憑りつかれた殺人鬼と、妻を殺され復讐に燃える男が殺人鬼の新たな標的になった女性と協力して立ち向かうという物語ですが、全編通してカーチェイスとカークラッシュが盛りだくさんで見応えありました。最初のモリ―が友人アレックスと巻き込まれるトンネル内の事故や、中盤のクラッシュした車をチェーンで繋いで引きずりながら疾走し、その車からレニーの車に飛び乗るシーンは迫力ありました。終盤の車同士で正面から突っ込んでいく最終対決はちょっと西部劇っぽい空気感じました。犯人の車が突然現れ迫ってくる所も不気味な迫力あります。
殺人鬼ファーゴは保険屋の父から事故の死体写真など見せられて死に憑りつかれ、自分でその瞬間を生み出すようになった狂人ですが、「ヒッチャー」のジョン・ライダーのような不気味さやカッコよさは感じなかったかな。ポラロイド写真撮ったり、ペンダントなどの相手の持ち物持ち去る所は連続殺人鬼のトロフィー収集癖って感じですね。主人公レニーの妻跳ねた後、追い掛けられて車で突っ込まれて重傷負って障害負い、義手や補助具で全身固めた姿はサイボーグ感ありました。車の中もその体に合わせて改造してる所も面白いですね。犯人も車も隻眼なのも面白い。主人公の読み通り車から下りたら何もできませんでしたが。
まだ若いジム・カヴィーゼル演じる復讐に燃える主人公レニーもファーゴの生い立ちから何まで調べ上げたり、標的になったモリ―を守りながらも囮としても扱ったりとファーゴと別ベクトルで狂人なのも面白いです。
殺人鬼の標的になり、主人公の復讐に巻き込まれたモリ―は一番被害者という感じだったな。ローナ・ミトラが演じてますがこちらも若い。終盤殺人鬼の車奪ったりしますが、基本攫われたりして今の様な戦う強い女感はあんまりないですね。
事故調査官マクリンはあんまり役に立ってないように思ったけど、終盤はナイスアシストでした。
ラストはちょっと笑ったけどあんな問答無用で撃って大丈夫なの?
「ヒッチャー」程ではないですが、本物の車使ったクラッシュシーンも迫力あって楽しめた作品でした。