にしの

最後の突撃のにしののネタバレレビュー・内容・結末

最後の突撃(1957年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

水木しげるの漫画『総員玉砕せよ!』で有名なラバウルでの果たされなかった玉砕命令とその顛末を描く、キューブリックの突撃を思わせるような戦争と軍隊の冷たい秩序を描く。
本作のラストシーンが不自然に自己弁護的であるが、ヒロイックに最後の突撃部隊を率いた参謀こそ、実際ひ自身はそんな風に死ななかった本作の原作者なのであるから当然だ。
水木があの漫画での自身を犬死にさせたのは、本作へのアンチテーゼだったのだろう。ズンゲン支隊を見捨て、戦友を犬死させたラバウル司令部への怒りと憎しみを放り出したものだとわかる。ヒロイックな感動話にしてはならない。僕はこの映画に酔えない。
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