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怪談深川情話のmitakosamaのレビュー・感想・評価

怪談深川情話(1952年製作の映画)
3.1
デアゴスティーニで初鑑賞。見ながら何か見覚えあるストーリーだと思ったら累ヶ淵だ。
踊りの師匠が恋仲になった男に入れあげるが、売られそうになって匿っている娘に嫉妬する。このフォーマットは一緒。
ただ、師匠の父親であるあん摩の金貸のエピソードはバッサリなくなってる。おかげでかなりシンプルな話のリメイクだね。

一方で話の展開はゆっくり。というか怪談物だが霊関係の演出ラストまで一切ない。序盤からジワジワ攻める演出はない。

あまり知ってる役者さんは居ないな。踊りの師匠に水戸光子。
あと娘を手篭めにしようと悪の限りを尽くす親分に進藤英太郎。最初誰かと思ったらクレイジー映画とかによく出てたオジサンだ。若いが声がまんまだ。この親分がゲスく演じられてて非常によろしい。

師匠と恋仲になる男が、あまり良い男に感じないんだなぁ。年増の師匠とも優柔不断で流されるまま付き合った感じ。

実際には違うだろうが、後に作られる、正式な累ヶ淵の映画化のプロトタイプとみたいな印象かしら。

戦後の大映怪談映画のトップバッターとして歴史に名を残す1本!
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