あなぐらむ

裸のキッスのあなぐらむのレビュー・感想・評価

裸のキッス(1964年製作の映画)
4.3
岸田森も真似した?衝撃的な冒頭から、「おんな流れ者」コンスタンス・タワーズのアップ、アップ、アップ!で魅力を叩きつけるフラーの蠱惑的なカッティングが、やがてまさにノワールな闇を白日に曝す。何者にも屈しない最強ヒロイン映画!
その意味が分かるまでは「サウンド・オブ・ミュージック」みたいな話なのだが、白衣の堕天使が面するのは不具の子供達であり、この奇形なラブストーリーを不穏な空気に引き付け続け、事件もまた子供が鍵となる。無垢と闇が並立するドラマ。酒場の扇情的なボンボン売り娘達の描写も印象的。