じゅんP

消えた中隊 ソ満国境2号作戦のじゅんPのレビュー・感想・評価

2.6
対岸のソ連軍の動向を監視する部隊に赴任した、新人大尉の香川。
元々その地にいた集落の人々と親交を深めて牧歌的に過ごす兵たちの様子に呆れ、規律を取り戻すべく部下を厳しく統制し始めるがーー

融通が利かず心も思考もなく、ピラミッド構造とルールにのみ付き従い、そのくせ保身となると場当たり的に裁量を働かせいくらでも残酷になれる軍上層部、ってのを設定すれば、まあそれなりにドラマは生まれるとは思いますが、そんな戦後75年経っても脈々と受け継がれてるお家芸みたいなん今さら見せられたところで食べ飽きた味しかしないんですよね。

軍紀と人間性の間で揺れて追い詰められる苦しさ・虚しさ・やるせなさが演出によって際立つような場面に欠け、絵面においても人の内面においても動きがあまり見られず、90分台にしてはかなり長く感じられた。
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