ハマジン

ロイ・ビーンのハマジンのレビュー・感想・評価

ロイ・ビーン(1972年製作の映画)
4.0
びっくりするほどマジック・リアリズム。失踪から20年経ち、石油採掘塔があちこちに林立するかつての面影を失った町に、「古い絵本の中から」突如現れる馬上のロイ・ビーン。そこからさらに何年も時間が経って、ポスターそのままの姿で夢のように汽車から現れる、永遠の女優リリー・ラングトリー=エヴァ・ガードナー。
ラストのエヴァ・ガードナー讃には泣いてしまう。駅の窓越しに線路の向こうから列車がやってくると、カメラがパンしてもう一つの窓から車窓のガードナーをとらえる。町ひとつ丸ごと爆破する規模で全編かけて届く、美しい美しいファンレターを読むガードナーのクロース・アップが、涙のようにじわっとにじんで映画が終わる。
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