ハレルヤ

宣戦布告のハレルヤのレビュー・感想・評価

宣戦布告(2001年製作の映画)
3.5
2000年代初頭。福井県敦賀半島で北東人民共和国の潜水艦が座礁。武装した工作員が上陸し、総理大臣をはじめ政府は事態の収集に臨むも、工作員の攻撃による犠牲者が続出。自衛隊出動命令が下されるも、事態は更に深刻化し核戦争への危機が迫る社会派サスペンス映画。

安っぽい映画なのかと思いきや、割と作り込まれていた映画でしたね。いきなり降って湧いた国家の危機。現場で謎の敵と対峙する特殊部隊や自衛隊の隊員たち。法律や憲法の壁にぶつかり、更に戦争の懸念に悩む政治家たち。主にこの2つの目線から物語は描かれます。

今日本で突然他の国から侵攻されたらどうなるか。何年か前の尖閣諸島での事件も記憶にありますが、劇中のように責任の所在を巡ってグダグダになるかもしれない。迅速な対応が出来ない。これはマジで有り得るでしょう。

その犠牲になるのは現地で戦う隊員たち。いきなり発砲停止命令が下されて、なす術無く敵からの攻撃を受けざるを得ない状態になる始末。それに憤るチームのリーダー。そのあたりの描写はよく分かる仕上がり。

でも自衛隊員があまりにあっさり殺されまくってたり、敵の工作員は何日もずっと山の中に籠もってただけというのも変な話だし、現場のすぐ側にある原発は結局何も無いし、突っ込みどころは沢山ありましたね。

キャストは古谷一行に夏八木勲、杉本哲太、多岐川裕美に夏木マリなど当時のベテラン勢が勢揃い。誰もが印象的で存在感抜群。

この大きなテーマを106分という短い時間に収めたのも凄い話。特に終盤は駆け足気味だったように思えましたが、見やすさもしっかりと兼ね備えています。色んな要素を盛り込んだ作品ですが全体的に薄味。もうちょっと時間を伸ばして深く掘り下げた方が評価も高かったと感じます。
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