あつぼう

マイティ・ハート/愛と絆のあつぼうのレビュー・感想・評価

マイティ・ハート/愛と絆(2007年製作の映画)
3.3
実話を映画化してるだけあって、無理な演出をせずに淡々と描いてるところがリアルでした。同時多発テロ以降、中東で誘拐されて殺害されたジャーナリストや一般人の方ってたくさんいてるんですね。その中には日本人の方もいてたし、殺害シーンをネットやテレビで流して警告するやり方って酷すぎると思います。
パール氏が誘拐された時も危険な地域に足を踏み入れたから自業自得やっていう人もいてたみたいやけど、パール氏のような人がいてないと真実が伝わってこないという事実もあるんですよね。
愛する人がテログループに誘拐されたら絶望的な気分になります。妻のマリアンヌも当初は絶望的な気分になるけど、夫が生きてると信じて待ち続けます。捜査をすすめるうちに、パール氏がどこで行方不明になったのか明らかになっていくのですが、事実を知っていくたびに死の影がちらつくのが怖かった。
パキスタン警察も威信をかけて捜査をしてくれるし、母国の捜査機関も捜査してくれるので次から次へと誘拐の手口が明らかになっていきます。
ジャーナリストを狙ったテロって情報操作をする事によって簡単に出来るのかなって思ってしまいました。特ダネがほしいジャーナリストの気持ちを逆手にとった誘拐って卑劣です。
『マイティ・ハート 新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死』を読んでみたくなりました。
監督は社会派映画を撮らせたら右に出るものがいてないかもって思えるマイケル・ウィンターボトム。きっちりと作り上げてるところは流石でした。
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