たまに見返したくなるＳＦコメディ。
ベテランでいかにも堅物なトミー・リー・ジョーンズと、新米で安定のコメディリリーフのウィル・スミスの組み合わせが実にいい。
バディ物の良さを２人のキャラがより引き立たせている。
一方で最初からシリーズ展開を狙っていたであろう細かく作り込まれた世界設定がまた魅力的。
１作目ゆえの手探り感はあるものの、今までありそうで無かった「ＭＩＢ」という組織の魅力。
出番が多いわけでもないのに、やけに印象に残るエイリアン達の魅力。
ＳＦ考証が実にうまい。
「地球外生命体が地球人に紛れていて、かつ共存している」という、ややもすると荒唐無稽な世界観ながら、「でも、もしかしたら本当にこんなことが起こっているのかも」と思わせるギリギリのリアリティが絶妙なバランスで成り立っている。
要所要所に登場する虫…とくにＧがいい意味で不気味さと気持ち悪さを醸し出しているのもまた良い。
とりあえず虫が苦手な人には要注意ではあるが、これと言って欠点らしい欠点も見当たらない、安定した面白さの作品ではなかろうか。
