春21号

となり町戦争の春21号のレビュー・感想・評価

となり町戦争(2006年製作の映画)
4.3
何だかポキポキしてる原田知世さんの登場です。

角川映画に原田知世さんが出演するということで、やはり連想するのは時をかける少女なのです。あの時の神がかった可愛さの彼女がもしかしたらもう一度拝めるかも?なんて期待しながら観ちゃうんですね〜
はい、

そして蓋を開けてみてビックリ!時をかける少女ではなかったですが、時をかける熟女ではありました。さすがに時間が経ちましたものね、全く同じわけにはいきませんもんね、でも本作の彼女も充分魅力的でした。というか邦画に出てくる女性の中でもトップクラスに好きな役です。職務に縛られ無機質に人と接しながらもそこにどこか思うところがあり苦悩する中年女性
こんなの魅力的すぎるでしょ!真面目過ぎて動きがポキポキしてるのも良し!バッテングセンターでお茶目に特大ヒットかますところも良し!段々と主人公に心を開いていく描写の数々、良し!よし!よーし!あーハイ!

ここでの原田知世さんは男心をくすぐる事間違いなしです。ちょっとピッチ要素も入ってるかな?とにかく彼女の魅力が凄いえいがでした。もっとみていたい!って

そんなアイドル的な魅力もある本作ですが本筋もキッチリと楽しい映画でした。
ダメなところもあります。邦画特有の登場人物の独り言による状況説明とか音楽のダサい使い方とか、それでも本作の持つ弛緩しきった街に忍び寄る戦争の恐怖というのはゾクゾクさせられるものがあります。
戦争?まぁ〜やってるんじゃない?知らないけど、こんなテンションで主人公は戦争の深みにドンドンとハマっていきます。
危機感ゼロ 何だこいつ?いや模範的な日本国民というべきか…
日本に似たどこかで起きる出来事
戦争によって誰にとっても不本意に命のやり取りが行われる。さっきまで隣に居た人が次の瞬間には…そんな戦争において当たり前のことが舞台を日常にした途端にグッと浮かび上がってきます。怖いです。とことん怖い怖い映画なんです。実は…

いつ戦争が起きてもおかしくないんだよ?
わかってるの?ニッポン人!
世界中の人にもしかしたらこんなこと言われてるかも知れませんね、それに対して分かってるよ!といっても無駄な気がします。この映画のように事を目の当たりにしないと気づかないのだと思います。
人が当たり前のように死ぬ
文字にしてみるとほんと容易いですね、
分かっているつもりで分かっていなかった。分かってないじゃすまされない、そんな事をこの映画は突きつけてくれます。
怖いですね〜
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