【下町奮闘記】
アメリカ社会に於ける人種差別や対立を主軸とした構成はかの『ウエストサイド物語』を彷彿とさせるが、スパイク・リーならではのエネルギッシュな演出力と「民衆の怒り」の描写が凄まじく独特な映像の色使いなどもブラック・ムービーならではの雰囲気がある。
黒人監督にしか描けない、被差別者の痛みやいつまでも白人に虐げられる人達の辛さが伝わってきて泣ける。平和はいつになったら来るんでしょうねぇ?😢
ヒップホップやクラブ・ミュージック的な極めてMTVっぽい感覚で描かれる徹頭徹尾カオスな世界観が面白い。イタリア系のピザ屋を主役に据えた混沌としたNY叙景とも言える作品。ラストがちょっと説教臭いのを除けばパーフェクトな社会派ドラマの逸品である。