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ドゥ・ザ・ライト・シングのspe1111のネタバレレビュー・内容・結末

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

初めにパブリックエナミーのFight The Powerがオープニングから、ラジオ男を通してひたすら流れ続けるのが印象的。オープニングのスタッフロールのグラフィティが個人的に好き。名前に波線、ロゴのデザインとか。思いっきりラッパ我リヤがパクっているけどねw黒に黄色のデザインもいいな。
映画の内容はただただ、37度もある暑〜い日常を、ピザ屋の配達のバイトをしているムーキーやメイヤーを名乗る老人などの視点から色んな人間が生活する様を淡々と流しているようなストーリー。しかしピザ屋に黒人の写真が貼ってないことでとある黒人の若者がピザ屋の店主に抗議し、「ボイコットをする!」と喚き散らす。そしてラジオ男を味方につけたあたりからおかしくなっていき、ピザ屋で大音量で音楽を流し再び抗議をしながら、ピザ屋内で店主と喧嘩。結果警察がきて、警察が暴動を抑える過程でラジオ男を絞め殺してしまい、それにキレた若者たちがピザ屋を破壊、放火する...そんな内容の映画だった。正直日常の生活が淡々と流れていたシーンを観てるときは、ムーキーサボりすぎのくせに黒人がどうとか関係ないよ、と思ったし、メイヤーも働いてないくせになんか偉そうだし、3人の道路に座る老人も、「いつか店を開く」とか言いながらなにもしないし、なんというかすごくイライラはした。人種差別ではなく、なんか行動を起こせばいいのに、「黒人は虐げられる」というのが言い訳に感じてしまう部分もあって、でも実際に差別はあるだろうし、ちょっと複雑な感情になった。白人は黒人を、黒人は白人を、普段から差別的な態度をとっていたのがなにかの引き金で爆発し暴動に発展するという、なんというか日常を淡々と流したのがよりリアルな演出かもな。にしてもやっぱりね、あんなにムーキーサボってたのに、ピザ屋の店主いいひとじゃないか。なんだかんだでムーキー可愛がっていたような気がするし、「おれのピザで大きくなったのを見て誇りに思う」って言ってたのに。人種ってだけでこうなるのは本当に残念だよね。日常で起きる人種差別がリアルに描かれていたなかなか深い映画だったと思う。ちなみにオバマは今の奥さんと初デートの時に観たらしいw
ちょっとそれにはテーマが重すぎる映画だと思うけど...
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