なるほど、そうつながるのか…と納得の展開。世代が近いせいか、ヒロインの気持ちが痛いほど分かって、ちょっと切なくもなる。お話としてはロマンスだけれど、男性視点なので、それほどドラマティック過ぎず、仕事のモヤモヤとかも抱えつつで現実から離れない感じが良かった。
このふたりは一体いつ出会うのか、途中じれったく感じるけれど、後半の展開に、ああなるほど、運命のふたりをちゃんと出会わせるための前兆はきちんと準備されてたんだなと思わせてくれるところが良かった。
最近私も妙に中学時代の合唱の課題曲が懐かしくなって、動画を検索したりした。何気なく歌っていた歌詞の意味が意外と深くて。青春時代に聴いた曲はイントロを聞けば歌詞が出てくる。意味を噛みしめて歌っていた訳ではなくても、どこかで自分を支えてくれていたりするもの。
彼らにとってその曲が「風をあつめて」であるのは羨ましすぎる。合唱指導の先生のセンスが有り余ってたんだろうな。
もっと欲張った方がいいとアドバイスされるヒロイン。そうかもね。
でも、何もかも手にしなくても、ひとつ成し遂げる度に一息ついてくぐらい、ゆっくりでいいんじゃないかと思う。私頑張ったな〜って思うことも大事だよなと、床に寝っ転がってる麻生久美子が可愛すぎて幸せな気持ちになったときに、ふと自分の人生についてもそう思えた。