ぴっち

インデペンデンス・デイのぴっちのレビュー・感想・評価

インデペンデンス・デイ(1996年製作の映画)
5.0
子供の頃から好きな映画だったけど、あらためて観ると様々な映画を下敷きにしていることがよくわかる。

序盤の宇宙人襲来までの人間模様、及びアメリカの風土紹介は基本的にスピルバーグ作品を踏襲したもの。宇宙人が攻めてくるのか、友好を求めてくるのか判断がつかない部分も「ET」「未知との遭遇」を下敷きにしている。

本格的な戦闘開始後は「スターウォーズ」の空中戦だ。おまけにオーケストラの音楽が「インディー・ジョーンズ」的というルーカス作品のパクリ攻勢。その中で浮かび上がってくるウィル・スミスの叫び(というか愚痴)が「メン・イン・ブラック」につながっていった。都市の破壊シーンはおそらく特撮とCG合成。日本の特撮を滅ぼしたのは「スター・ウォーズ」と言われているが、「平成ゴジラ」を滅ぼしたのはこの映画だろう(実際この後ハリウッド版も滅ぼした)。

そして物語は「もしロズウェル事件が本当だったら?」というifの世界へ。わざとらしすぎるほどにSFなエリア51からリドリー・スコット的な世界へ突入。そしてクライマックス前では喪失、別れ、再会、復縁というドラマを経て、人類の独立宣言。そして最終戦争へ。

恐ろしいほどのネタを詰め込みながら、それを力技でつなぎあわせてしまうのは見事。若さの過ちゆえ1500円のブルーレイを買ってしまったのだが、映像はびっくりするほどきれいだった。墓場に持って行きたい映画の一つ。
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