西部劇神話への挑戦状
この映画のH・フォンダとA・クインの関係は、しばしば神話化&美化されて描かれることが多い保安官ワイアット・ワープと賭博師ドク・ホリディの関係を描いているのだと聞いたことがある。たしかに頷ける。
治安を守る為に、保安官と札付きのワルが手を結ぶ。一応は平和が訪れたかに見えるが、実際はどうなのか? 複雑な大衆心理と正義のありかたを問いかけてくる。西部劇という題材でこうしたテーマを描くのは、さすが異色の社会派と呼ばれるエドワード・ドミトリクの面目躍如といったところ。
正統派西部劇が終焉を迎えつつある1959年の作品という点も、エポック的な意味合いを感じます。わたしの大好きな西部劇の一本です