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人間と狼
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『人間と狼』に投稿された感想・評価

Dailymotion。字幕なし。23-171。マンガノ祭り。

うう、消えた。だいぶ書いたのに、ちょっと別のウインドウにいったら、落ちてしまった。保存しておかないとこうなる。泣く...

マンガノがお目当て。演じるのはルパーロの妻のテレーザ。これがまた金髪で美しい。27歳ぐらいのマンガノは輝いている。けれども少し影がある。

ルパーロとはなにか。狼(ルーポ)を撃つ猟師のことを言うのだけど、冒頭のナレーションがうまく説明してくれているので、訳出しておこう。

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 アブルッツォでは、初霜がおりると羊の群れや羊飼いが高台を離れる。しばらくすると冬の白い化粧に覆われるからだ。すると渓谷には、飢えた獣の襲撃を告げる遠吠えが不気味に響き渡る。

 獣たちに対する唯一の守りは、ルパーロと呼ばれる猟師だ。その先祖は、古しえの住民たちが命と財産を守ってもらう代わりに面倒をみていた戦士だったという。彼らは狼を一頭殺すと、それを荷車の載せて山の村々を回り、羊飼いたちがまかなえるだけの貧しい品物を報酬として受け取る。

 育った山のように静かで力強く、必要からもあるがむしろ情熱によって狼を狩るようになったこの男たちは、先駆者たちのように誰にも屈しない精神をそのまま受け継いでおり、それゆえに主人に仕えることはない。

 彼らはノマドだ。寒くなってくると現れ、雪が溶ける頃にはいつのまにか消えてしまう。ちょうど彼らが冬のあいだ中はげしく戦いを繰り広げた獣たちのように。

〔聞き取ったイタリア語も記しておこう〕

In Abruzzo, alle prime gelate, quando greggi e pastori lasciano le alture sulle quali sta per distendersi la bianca coltre dell'inverno, risuonano per le gole montane gli echi lugubri degli ululati che preannunciano le scorrerie delle belve fameliche.

Sola difesa contro di essi, i lupari, cacciatori di mestiere, discendenti corsi nella tradizione di quei guerrieri a cui antichi abitatori usavano di affidare la protezione della loro vita e dei loro beni in cambio del mantenimento.

Quando uccidono un lupo se lo portano ancora adesso con un carro in giro per i centri abitati della montagna per raccogliere le povere cose che i pastori possono dar loro come compenso.

Silenziosi e forti come monti fra i quali sono cresciuti, lupari un po’ per necessità e molto per passione [adavide], questi uomini hanno conservato intatto dei precursori un indomabile spirito di indipendenza [che] impedisce loro di avere un padrone.

Essi sono i nomadi. Compaiono ai primi freddi e scompaiono misteriosamente allo sciogliersi delle nevi come le belve con cui hanno sostenuto tutto inverno l’implacabile lotta.
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 そんなルパーロのジョヴァンニを演じるのがメキシコの名優ペドロ・アルメンダリス。誇り高く、情熱的だが、誰かに頼ることを知らず、なんでも自分でやろうとする。根っからのルパーロなのだが、そんなジャヴァンニに惚れて、男の子をもうけたテレーザを演じるのがマンガノ。一家はいつものように山村にやってくる。冬、狼狩りのシーズンが始まったのだ。

 村にはもうひとり若いルパーロがやってくる。イブ・モンタンの演じるリクッチョだが、実は経験がほとんどない口だけの色男。じっさい村の1番の放牧家ドン・ピエトロの娘ビアンカを口説き始める。ビアンカを演じるのはイレーネ・チェーファロ。1952年のミス・ローマというから、マンガノと同じ経歴。フェリーニの『崖』(1955)では大物ペテン師のパーティでストリップを強要される女優を演じていたっけ。

 このリクッチョ/モンタンの経験のなさを教えてくれるのが、テレーサ/マンガノの狼の遠吠え。その鳴き真似をまにうけて銃をかかえて雪の中をほふく前進するリクッチョ。大笑いするテレーザ。ぶぜんとした顔でそこにやってくるジョヴァンニ。この三角関係が物語を引っ張る伏線となる。

 もちろんキャスティングを見れば、マンガノとモンタンが近づくことになる。そのためには運命の悪戯が必要だ。よいほうのイタズラはテレーザの息子パスクワリーノ。父親は真面目一徹で気難しい。若くて陽気なモンタン/リクッチョとすぐに仲良くなる。

 悪い方は、その父親が狼に殺されてしまうこと。生け取りにすれば高く売れると知り、うまく落とし穴に捉えたものの、それを自分一人の手で捕獲しようとして失敗してしまうのだ。この失敗は誰かが取り返さなければならない。もちろん、それはモンタンなのだけれど、その前に、この経験のない若造は成長しなければならない。

映画の後半は、未亡人となったテレーザ/マンガノと息子をリクッチョ/モンタンが助ける。亡くなった夫を殺した群れの一匹を撃ったモンタンは、それをテレーザに捧げ、その狼を荷台に掲げ馬車には、母と子とそして彼。3人は村々に施しを求めてまわる。地震で無人になった村で一番立派な家に入って大はしゃぎしたり、別の村では正月の年越しの席に招待されたりと、少しずつ近づいてゆく3人。惹かれ合うマンガノとモンタン。

そしてクライマックス。最初の村にもどったとき、狼の一群が村を襲う。逃げ惑う馬、牛、羊たち。狼を追い払おうとする村人たち。1匹の狼が生きたまま閉じこもった納屋。そこにひとりで入ってゆくリクッチョ/マンガノ。それはジョヴァンニの復讐であり、未亡人となったテレーザへのアピールなのだが、同時に、村のビアンカが彼に惚れ直す瞬間でもある。

春が来た。別れの時だ。テレーザ/マンガノが言う。あなたはビアンカと結ばれなさいと。受け入れるリクッチョ。駆け落ちの計画はしかし、父のドン・ピエトロにバレる。

怒りで猟銃を手にした父。汚された名誉を回復するのだと、峠道で待つリクッチョのもとへ向かう。その後を彼の息子が追う。駆け落ちの待ち合わせ場所。リクッチョに銃を向ける父。そこに、街に向かっていたテレーザと息子もやって来る。おどろく彼女だが、ビアンカの父に懇願する。結婚させてあげて。愛し合っているのだから、と。

こうして許しを得たモンタン/リクッチョはビアンカのいる山村に向かう。街に降りようとするテレーサと息子。カメラがとらえる眼差しと眼差しが交差する。うつむいたパスクワリーノ。テレーザの涙。リクッチョの視線も落ちる。

山の女たちの歌声。雪はとけてもう春だ。次の瞬間、リクッチョはドン・ピエトロと息子を突き飛ばして、テレーザのほうへ走り出す。追いかけるふたり。待ってくれと叫ぶリクッチョ。ふりかえるテレーザとパスクワリーノの瞳が輝く。ドン・ピエトロの撃つ銃声がひびく。はずれだ。岩陰から顔をだしたリクッチョが叫ぶ、「ドン・ピエトロ、あんたが言ったように、おれは人種が違うんだ。おまえさんたちとは違う人間なんだ」。

峠道は緑の高台。馬がいる。農作業をする女たち。駆け寄る3人。諦め顔のドン・ピエトロ。みつめあうテレーザとリクッチョ、マンガノとモンタン。抱き合う二人にだきつくパスクワリーノ。山を降りる3人にかぶさるエンドマーク。

堪能した。できれば高画質がよかったけど、メディアは発売されていない。あるのはイタリアのAmazonプライム。日本からじゃ見られないんだよね。予告編だけのぞいたけれど、やっぱり高画質はすばらしい。これ、ぜひ日本でも見られるようにしてほしいものだ。できればブルーレイで。


追記
イブ・モンタンってイタリア生まれだったんだ。本名はイーヴォ・リーヴィでトスカーナのピストイアやルッカの近郊にあるモンスンマーノ・テルメに生まれたという。この街にはイヴ・モンタン劇場なんてのがあるみたい。ウィキペディアによれば、芸名の「Yve Montand 」はイタリア語の「Ivo, monta! (イーヴォ・モンタ)」(イーヴォ、上がっておいで)という母の呼び声から作ったものらしい。イタリア版には芸名の候補はもうひとつあったされていて、それは「Bastià, vien accà"(ベスティア、ヴィエン・アッカ)」(悪ガキ、こっちおいで)から「Bastien Vanaquais」(ベスティアン・ヴァナカ)だったという。知らんかった。

両親は社会主義の活動家。ムッソリーニの台頭を見て、一家でフランスに移住。モンタンはマルセイユに育ち、エデイット・ピアフに見出されて芸能界に入ったという。なるほどね、
1957.05/XX 映画館鑑賞。
昔昔の映画ノートより~記録用