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007/リビング・デイライツのmimagordonのレビュー・感想・評価

007/リビング・デイライツ(1987年製作の映画)
4.6
ティモシー・ダルトンのボンドは「かっこいい」という言葉が似合う。二枚目でクール、スタントのみならずコンバット・アクションも増えより生身のボンド像に。英国紳士のあり方も変わったのか、これまでになく一途なボンド。恋愛映画好きとしてはこういうところもたまらんのだ。

アバンタイトルのアクションからこれまで以上に気合いの入った作り方でダルトン・ボンドのスパイとしての切れ味のよさをしっかり提示してる。頭の切れるボンドだ。トーンもよりシリアスに、ストーリーも当時の世界情勢を全面的に取り込み、謎が謎を呼ぶスパイ・ミステリーも忘れない。アクションはよりリアルかつ迫力ある描写で、畳み掛けるようなテンポよい緊迫感はコミカルなムーア・ボンドのスタントでも魅せたジョン・グレン監督の手腕発揮。ダルトン・ボンド、滑り出し最高です!一つ難癖をつけるとしたら、一途なジェームズ・ボンドがボンド・ガールのカーラといちゃいちゃしてるシーンが毎度中弛みの原因になってる。とはいえボンド・ガールの活躍も増え、今回はほぼカーラ一人なので見せ所も多いし、自らの意思で主体的に動きボンドの力になるという点ではかなり心強い存在。007映画最高傑作とはいかないとしても、かなり健闘してる一本。
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