このレビューはネタバレを含みます
監督・脚本 ペドロ・アルモドバル
共感してはいけないはなし。なのに
正気と狂気の境なんて、
よくわからないけど実はすぐそばに
あったりするのかも
形のない心を
つなぎとめたいと思うからこそ苦しみ
そしてどんどん狭い世界しか見えなくなって
ちょっと気づくと
ずいぶん遠いところまで
たどりついちゃって。
でもそれはまっすぐな愛だからこそ
だからこそそんな苦しみも
あるんじゃないかって
それを狂気の沙汰だと
切り捨てることがなんだかできない
心のどこかで羨ましくも哀しくも想う
愛することをやめれば苦しくない
さいしょから誰も愛さなければ
傷つくこともない
それでも人を愛するのはなぜでしょう
ままならぬは、人の心也ー
不可解で時に滑稽で だからこそ恋心は
心臓をつかまれるほどにうつくしい