母なる証明のべるのネタバレレビュー・内容・結末

いやー！めっちゃ好きな作品でした。思っていたよりも暗くなく観やすかったというのも良かったのですが、ストーリー、考察しがいのあるラストなど細かい部分で個人的大優勝でした。
少し前の映画ということもあり、展開、犯人などは早めに分かってしまったのですが、それでも面白かったということはど傑作であったという証明だったんだと思います。
発達障害の息子が殺人の容疑をかけられた。その時、母親として何ができるのか。何が自分が母親であるという証明となるのか。
最後まで映画を見て、トジュンが発達障害のフリをしていたのではないかと誰もが思うはず。僕もその方がタイトルがより秀逸なものになるからそう信じている。5歳の時母親に無理心中をさせられそうになったことを覚えているトジュンは母親を憎み、自分が発達障害であるフリをして一生母親を遂行させるという計画を思いついた。そして、自分が罪を犯した時、疑いをかけられた時、母親としてどんな行動をするのか、最後のテストをしたのだと思います。自分のためにどこまでできるのか、トジュンは試し、母なる証明をさせたのではないか、と。もちろん合っているわけないのだが、そうやって考察ができるような内容、タイトルでした。
だからこそ、最後の「母親はいるの？」というセリフには鳥肌が立ちました。
ラストのダンスシーン。罪という記憶を剥がしたその体は軽快に踊り続けていた。