Lila

ミセス・ダウトのLilaのレビュー・感想・評価

ミセス・ダウト(1993年製作の映画)
4.2
セリフを覚えているほど、子供の頃から何回も見てきた映画です。ロビンの温かさが見たくなって見直しましたが、このお話は大人になっても割と沁みます。子煩悩なダニエルだからこそ踏ん張ってきたものの、三行半を突きつけるお母さんミランダの気持ちも大人になれば分かりますね。

オープニングがオーケストラで始まるところが地味にたまらない。序盤にロビンの多才さ見せつつ、テンポ、展開、脚本、音楽、癖のない演技、最後のエンディングまで含めて、お手本のような無駄のない綺麗な作りで、さすがクリス・コロンバスです。ハートフルでエンターテイニングで、とても見やすい。

ロビンにしか絶対できなかったであろう、ミセスダウト。面白さと切なさを兼ね揃えてるロビンらしさ全開です。本題は「Mrs.Doubtfire」ダウトにかかってますが、放火の疑いや不審火って意味なんですよね。全体的にずっと不審火感あって、題名とかかっていて面白いです。

最後、安直に夫婦と家族が元に戻るわけではなく、夫婦がどんな形であっても子供は必ず愛されるっていう、子供にとって未来に向かうメッセージが好きです。

お母さんミランダにとってもフェアなエンディングだったと思います。お父さんダニエルの子供への愛は確かですが、妻のミランダへの敬意は見えづらく、定職に付かず、無茶ばかりするダニエルと夫婦としての結婚生活を維持するのは、あまりにも難しい。でも子どもにとってのベストを思う気持ちは伝わりました。
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