このレビューはネタバレを含みます
だいぶ大貫さんにハードル上げられてて大丈夫か心配だったけど全然おもろかった。
そんなにSFを見た訳ではないが、虫のエイリアンの造形とかかなり独創性があるし、安易に子供には見せられないほど兵士の死に様がグロすぎるのもめちゃくちゃ良い。
映画の随所でプロパガンダニュース?CM?が流れる演出も、ちょっと変だけど短い映画の中で状況説明をするのに一役買ってる。
子供がゴキブリ踏み散らかしてるとことか良かった笑
あと妙にチープな感じが国主導で製作されてる感じがして良かった。
お気楽バカ映画なんだけも妙にリアルな設定もおもしろい。政府の駒にならないと市民権がもらえないとか、暴力礼賛をする教師とか。まさしく戦時中の異常な狂気に映画全体が包まれてる。
脚本家のエド・ニューマイヤーが、この映画は戦記高揚映画のパロディ作品だと語っているらしい。
事情もへったくれもなく敵を殺しまくりそこに同情の余地なんてない、完全に地球人目線の偏った目線で描かれていて、戦争についてつい考えてしまう映画だと思った。
後半での結構重要そうな登場人物が血を撒き散らしてバンバン死んじゃう中々えげつない展開もめちゃ良かった。
敵はエイリアンだけど、結局戦争に綺麗な物語なんてなくて唐突に悲惨な事が起こるよねっていうメッセージにも思える。
同僚や上司、家族や恋人が死んでもまったく引きずらない主人公やその仲間達お気楽すぎるだろ!とかラストぶん投げすぎだろ!っていうツッコミはある。
ただそれを上回るくらいストーリーのテンポや独創性、えげつなさがめちゃくちゃ良くてかなり面白かった!!
ちなみにブレイキングバッドのハンクがちょい役で出ててちょっとテンション上がりました。
読んでて参考になった解説
https://cinemore.jp/jp/erudition/1002/article_1003_p1.html