首が飛んだり、手足を喰われたりを容赦なくというより、なんと無しに見せてくれる最高な映画。昆虫も「頭脳」も造形が最高。
ハッピーエンド感満載だがディストピアな世界を覆さずに終わるのかと思ったが、監督はナチのプロパガンダ映画のパロディをしたかったのだそう。（町山智浩さんのWOWOW映画塾より）
主人公にとっては相当辛い出来事が起こっても湿っぽくならないのはそのためなのか、常に壮大な音楽が垂れ流し状態なのはそのためなのか、と納得。
劇中は市民権を得るには軍隊に入らないといけないという世界。これを見て思い出したのは、昨年の文科省の有識者会議で、奨学金を返せない学生をインターンとして自衛隊に参加させてはどうかという発言があった、というニュース。
万一もしかしたら将来の日本の姿は…と考えてしまった。監督も、こういう世界は案外すぐそこかもよという警告を込めたに違いない。この心配は杞憂であることを祈る。
