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遊星からの物体Xのcamusonのレビュー・感想・評価

遊星からの物体X(1982年製作の映画)
4.2
非常に楽しめました。
岩明均のマンガ作品「寄生獣」に出てくるクリーチャーの原型がここにあります。
「寄生獣」のハリウッド実写映画化いらんやん、と思いました。

地球外から来た生物と南極隊が戦う話なのですが、
この地球外生物は、喰らった生物個体に擬態する能力を持っています。
喰らった人間になりすまし、傍目には区別がつかなくなります。
喰らわれたくない隊員同士が、疑心暗鬼の中、殺し合っていくような話です。

作品はリアリティの追求に徹しており、
万民に対するエンターテイメント性を高めるためのお約束的なものは極力
排除されているようです。
序盤から、何の説明もなしに、
逃げるハスキー犬をヘリコプターが追っかける絵を延々と見せられたりします。
地味なリアリティがやたらに続きます。

SFXによるクリーチャーのリアリティもなかなかのもので、
地味なリアリティの中で際立って感じます。
特に触手の質感とその動きは、すばらしいです。

興行上はパッとしなかったものの、カルト的な人気があると聞きましたが、
さもありなんと、思わず頷いてしまう作品ですね。
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