鍋レモン

遊星からの物体Xの鍋レモンのレビュー・感想・評価

遊星からの物体X(1982年製作の映画)
3.7
⚪概要とあらすじ
「ハロウィン」「ニューヨーク1997」などで知られるジョン・カーペンター監督が、ハワード・ホークス製作の古典的名作「遊星よりの物体X」をリメイクしたSFホラー。

極寒の南極観測基地という閉ざされた空間を舞台に、宇宙から飛来した生命体に襲われる観測隊員たちの恐怖を描いた。南極の大雪原。一匹の犬がアメリカの観測隊基地に現れるが、犬の正体は10万年前に宇宙から飛来し、氷の下で眠っていた生命体だった。生命体は接触した生物に同化する能力をもっており、次々と観測隊員に姿を変えていく。このままでは、およそ2万7000時間で地球上の全人類が同化されるということがわかり、基地は通信手段、交通手段を断って孤立。そんな状況下で、隊員たちは次第に相手が生命体に同化されているのではないかと疑心暗鬼に包まれていく。2018年10月にデジタルリマスター版でリバイバル公開。

⚪キャッチコピーとセリフ
“閉ざされた南極基地に 擬態する地球外生命体来襲 戦慄の一夜が始まるー”

「もう誰も信用できん」

⚪感想
SFホラー作品。

映画のタイトルやポスターは知っていたけど鑑賞は初めて。
オチにはやや戸惑ったけど雰囲気や扱っているものがとても面白い。

特に地球外生命体の造形が凄い。
グロいのはもちろんのことよくこういう形にしたと感心するくらい発想が良い。ヌメヌメ感。
頭逆さまにしてカニにするの面白すぎる。
擬態も中途半端なのがまた良い。

地球外生命体のなんとも言えぬ怖さはもちろんのこと、人間不信になりそうな展開。

登場人物が多いので名前を覚えておかないと混乱する。
半分の6人くらいなら覚えられたと思う。

『ザ・グリード』に似た雰囲気。

ワンシチュエーションに近く、それほど登場人物がバタバタ死なないのでやや中だるみしている。



⚪以下ネタバレ



後半の血液検査の時にソファーに3人で縛り付けられたんだけど1人がもう寄生されていてパニックになるの面白すぎた。絶対隣の席になりたくないやつ。隣の隊長必死すぎてゲラゲラ笑ってしまった。

ラストの意味深すぎるし、急に終わるから一緒に観ていた父と顔を見合わせてしまった。
この時代の映画の終わり方好きか嫌いかは別として味がある。

⚪以下ストーリー(Wikipediaから引用)
約10万年前、宇宙から飛来した円盤が地球に引き寄せられ、大気圏で炎に包まれながら南極へと落下した。

1982年、冬の南極大陸。ノルウェー観測隊のヘリが雪原を駆ける1匹の犬を追って、全12名の隊員がいるアメリカ南極観測隊第4基地へ現れた。銃や手榴弾を使い執拗に犬を狙うが失敗し、手違いからヘリは爆発。一人生き残ったノルウェー隊員はなおも逃げる犬を殺そうと銃撃を続ける。その際に基地の隊員が一人負傷したため、隊長のギャリーがそのノルウェー隊員を射殺した。

ノルウェー隊に一体何があったのか真相を究明するべく、ノルウェー隊の観測基地へ向かったヘリ操縦士のマクレディらが見つけたものは、焼け落ちた建物、自らの喉を切り裂いた隊員の死体、何かを取り出したと思しき氷塊、そして異様に変形し固まったおぞましい焼死体だった。一行は調査のため、残されていた記録フィルムと焼死体を持ち帰る。

生き延びた犬は基地内を徘徊していたため、夜になると犬小屋に入れられた。その途端犬は変形し、グロテスクな姿の「生きもの」となり、他の犬たちを襲い始めたが、鳴き声を聞いて駆けつけたマクレディらにより火炎放射器で焼かれ撃退される。

ノルウェー隊の記録フィルムに映し出されたのは、雪原の巨大なクレーターと、約10万年前のものと推測される氷の層にある巨大な構造物を調査している場面だった。やがて持ち帰った焼死体が動きだし、蘇った「生きもの」が隊員の一人を襲ってその姿に成り代わった。結局その「生きもの」は、隊員たちの手で他の「生きもの」の死骸と共に外で焼却処分された。

調査の結果、「生きもの」は取り込んだ生物に同化・擬態して更に増殖することが可能で、コンピュータの試算により、もし人類の文明社会にそれが辿り着くと、およそ2万7000時間、約3年で全人類が同化されることが判明する。それを知った主任生物学者のブレアが誰も基地の外へ出られないようにするため無線機やヘリ等を破壊してしまい、基地は完全に孤立する。その状況下で隊員たちは誰が「生きもの」に同化されているか判断出来なくなり、疑心暗鬼に陥っていく。

⚪鑑賞
午後のロードショーで鑑賞。
鍋レモン

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