KotaroKinoshita

地獄の黙示録のKotaroKinoshitaのレビュー・感想・評価

地獄の黙示録(1979年製作の映画)
5.0
この狂気はベトナム戦争という史実に由来するのか、映画史に残る苛烈な撮影現場に由来するのか。根源を辿るならば、その答えはナパームではとても焼き払えない"闇深き"森となろう。
他のベトナムものと比較しても、この映画における森の"闇深さ"は明らかに常軌を逸している(他の映画はジャングルであって森ではないともいえる)。その異常の深奥にマーロン・ブランドが、まるでそこに先住していかたのように堂々と佇んでいるというのが奇跡であり、つまりこれこそが映画なのである。

特別完全版ももちろん必見ですが、ブランドが登場しすぎて神秘性を欠いている気がするので、個人的にはオリジナル版の方が好きです。