おさも

悲情城市のおさものレビュー・感想・評価

悲情城市(1989年製作の映画)
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日本による植民地支配から終戦後国民党の独裁が確立されていくまでの時期
の、台湾の地方の町のやくざの家の話。
それぞれの人物に起きる出来事に、植民地支配とか中国との関係とかの歴史が影を落としていて、歴史を勉強するともっと味わえそう。

台湾の田舎の、海と山がとなりあうようなショットがちょいちょい挟まれるのが、この作品のちょっと前にホウシャオシェンが撮った恋々風塵と共通している。身の置き所のなさが台湾らしさを象徴しているのだろう。

恋々風塵のヒロインが今作のトニーレオンの恋人役で出てくる。とてもかわいらしい顔つきで、印象的。個人的にも台湾人の顔はきれいよりもかわいい系統で、日本人好きする顔立ちだなと感じる。
この役者さんはすでにアメリカに移住していたが、撮影のためにホウシャオシェンに乞われて台湾に帰ってきたとのこと。

やくざの家の玄関から客間を向こうにのぞくショット、正面に壺をとらえているの、小津オマージュを感じた。
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