ダイナ

RIKI-OH/力王のダイナのレビュー・感想・評価

RIKI-OH/力王(1991年製作の映画)
4.2
刑務所が民営化された近未来。慈悲なく理不尽に囚人を統制する刑務所には悪魔のような所長!配下には東西南北の監獄を支配する四天王!そこに新たに収監されたのは恋人を凄惨な事件により失った主人公力王!刑務所の横暴が力王の逆鱗に触れた時、血で血を洗う殺し合いの幕が上がる!といったマッスル・ハード・バイオレンス。

グロい。予想以上にグロい。三池崇史作品のようなエグさ。主人公の正当防衛パンチが敵の刺客デブの腹を抉るシーンの切り口の汚さったら酷い。てめーがワンパンマンですか。顔をかんなで…釘で…とかは序の口で、泥人形みたいに簡単に破砕する人体が見れる本作は時代がなせる演出なのか。半沢直樹もびっくりのバイオレンスたっぷりなn倍返しには舐めてかかる鑑賞の姿勢を正されて、序盤だけかと思ったらしっかり最後までグロで駆け抜けてくれた本作、賛否ありそうですが個人的には賛!

ストーリーはサクサクハイテンポでエンタメ的にとても良きですが「お前らいつそんな絆できてた?」みたいに思う部分が結構あって、これは本作が漫画原作という所を踏まえると映像化にあたって端折られたのかな〜と勘繰ったりもします。この点はスピーディな展開とツッコミたくなるウズウズ感をくすぐられて個人的にはあえて良かったとも思えた点。

仕上がった筋肉見せつける主人公「雑賀力王」(野田クリスタルに若干似ている)、左腕フックに義眼の管理部長、能力がシークレットに包まれた所長、パワータイプやらちょこまかタイプやら武器専やらバリエーションに富む四天王と登場人物の濃さも良い!四天王とかどうせ雑に処理されるんでしょとか思ってたけど結構本作の見所の多くを抑えている良い役所で働いてくれています(けど雑な部分は本当に雑に処理される)。各登場人物の散り際にも注目で「お前そんな最後なんか!?」も楽しみ所の一つ。

主人公が雨の中怒りに身を任せるシーンとか人質つるされた十字架を上空バックから映すアングルとか格好良くてとても面白かったのでオススメです。が、やっぱりグロ描写全体的にきったねえのでそこは注意ですね。
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