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波光きらめく果てのseapony3000のレビュー・感想・評価

波光きらめく果て(1986年製作の映画)
4.0
魔性の女・松坂慶子、よくいえば恋多き女だがあきらかに精神に問題があるのではと思わずにはいられない。かまって精神の自殺未遂からはじまるが、地元で謹慎のはずがさっそく従姉妹(大竹しのぶ)の夫の渡瀬恒彦とイイ関係になる。最初は罪悪感を漂わせていたが、しのぶの妻マウントにより嫉妬モードのスイッチオン。しのぶもしのぶで夜中に瞳孔ばっちり開けてアワビの殻剥いたりホームに身投げの体当たり。2人ともどうかしている。グロテスクな巨大魚を三國が捌くシーンもなんともいえず悪趣味。殊勝ぶったり奔放だったりどっちつかずの隙だらけなモンスター松坂慶子を見守る会。なんだかんだでもちろん嫌いなわけがない。ギリギリまで渡瀬恒彦を惑わせて夜明けにひとりで日の出をみにいくのがまたモヤモヤを増長させるラストシーン。すっきりしないへんな映画。ひとを愛せない女のさすらい。濡れ場はきっちり撮られている。床の間がホテルへ、電車のホームがさざなみへ、などの特殊な演出、効果的なのかいまひとつ微妙。
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