井の中の蛙

エル・スールの井の中の蛙のネタバレレビュー・内容・結末

エル・スール(1982年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

印象派の絵画をそのまま映像にしたような、繊細で美しい映画でした。
2部構成で実際にエル・スール(南)に向かうのが後半だったようですが、この含みを持たせる終わり方のほうが個人的に好きです。一方でビクトル・エリセはどんなふうに後編を作りたかったのかも気になります笑

エストレリヤが家族内の不和に対してベッドの下に隠れるシーン、父と娘で会話があるわけじゃないのに何故かエストレリヤの哀しみが身を割くように伝わってきました。
最後のレストランのシーン、レストランの横の結婚式でダンスを踊っている場面など、エストレリヤと父どちらの想いも上手く伝わらないのが静かに表現されているようで、どこかもの悲しく感じました。
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