とり

担え銃/チャップリンの兵隊さんのとりのレビュー・感想・評価

4.8
名画座で独裁者と同時上映してくれました。
チャップリンの短編および無声映画って、体全体を使った「これが喜劇!」って空気満載で凄く面白い。
こんなに幸せな気分になれる映画って他にある?って思えるほど。
戦場が舞台なのに、まるで緊張感のないムードを醸し出してるところがもうおかしい。
塹壕の中での挙動不審なチャップリン新米兵士が、偶然と強運のおかげで大活躍する、そして・・・というストーリーも楽しい。
銃を手にする珍しいチャップリンが拝める、ちょっとした冒険活劇映画みたいなところも。
木のかぶりもので動きが制限されてるチャップリンも可笑しかった(笑)
製作された時代を考えても物凄い撮影だな!と思うシーンもあるし、どう考えても体をはってますってところが凄い。
完璧に計算されつくした脚本があると思うけど、それでもチャップリンや相手の役者さんたちは生傷が絶えなかったでしょう。
ヒロインはチャップリン映画でおなじみのエドナ。
ちょっとふっくらした聖母のような女性。いいコンビです。
短編は笑いが濃縮されてて、好きなだけ笑い転げて楽しむのが一番だと思うけど、今回の劇場内はとてもじゃないけどそういう空気じゃなくてけっこうつらかった。
お客さんは年配の人ばかりだったけど、やたらトイレへの出入りはしまくるのに、それ以外は死んでる?と思うほど静まり返ってて。
私自身はシーンとした中でたまに耐え切れずプッ、とかウッってなったけど、他に笑い声が聞こえて来なかった。みんな我慢してたのかなー。
北千住シネマブルースタジオ
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