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担え銃/チャップリンの兵隊さんのTSのレビュー・感想・評価

3.0
【喜劇の戦争映画】70点
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監督:チャールズ・チャップリン
製作国:アメリカ
ジャンル:戦争・コメディ
収録時間:44分
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これで「になえつつ」と読むのはやや難しい。チャップリンの長編映画の中では最も短い作品。1918年に公開ということで、内容的にも第一次世界大戦の残酷さ、戦争の無意味さを伝えている戦争映画です。ただし戦争映画といってもそこはチャップリンであり喜劇を忘れません。冒頭から回れ右が出来ない兵隊役を演じているため当時の客は戦争映画にも関わらず笑わされたでしょう。

しかしチャップリン自体は今作をどうしようもない駄作と捉えていたようでして、ゴミ箱にぶち込もうと思ったほど。しかし世間はその評価にも関わらず大笑いして絶賛したそうな。たしかに塹壕戦ですら喜劇に変えてしまうのはチャップリンの巧みな技に他なりません。そして注目すべきは、家族からの便りが届くのですがチャップリンには届かず他の兵士の便りを盗み読みする箇所。これには多くの人が涙したそうです。そりゃあ第一次世界大戦はつい最近の出来事ですから共感すべき点が多かったのでしょう。

戦争映画なのに一人も死なないし、随所に笑いがあります。世界広しといえどチャップリンしか作ることは出来ないでしょうね。
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