マリリン

白昼の決闘のマリリンのレビュー・感想・評価

白昼の決闘(1946年製作の映画)
3.0
【西部劇版「風と共に去りぬ」】
西部劇に男女のメロドラマをくっつけた何ともドラマチックで濃い作品だった。プロデューサーが「風と共に去りぬ」のデヴィッド・O・セルズニック。赤い太陽や汗ばんだ肌など彼の好みに仕上がっているし、主人公パールを演じたジェニファー・ジョーンズはスカーレット・オハラを演じたヴィヴィアン・リーにそっくり。淑女には程遠い奔放な性格や自分の若さと美貌で男を魅了する様とか瓜二つである。セルズニックはこういう女性が好きなのかな(笑)。
インディアンと白人との混血でパールは確かに褐色な肌と黒い髪がエキゾチックでセクシーな女性だ。女でも目に留まるタイプ。そんな彼女は父が処刑された後、テキサスにいる叔母さんと暮らすことになる。大規模な牧場、立派なお屋敷、ちょっと意地悪な叔父さん、そして二人の息子たち。長男のジェシーはインテリで優しくパールに接するが、次男のルートは色男で気性が荒い。パールはそんな2人の間で揺れ動く。
ルートを演じたグレゴリー・ペックの色男ぶりというか、ただの女たらしだけならまだ微笑ましいんだけれど、最後の方は本当にムカつく男である。あれだけの悪役は演じていて楽しかったと思う(笑)。
そういえば、「風と共に去りぬ」で甲高い声をした黒人奴隷の人(メラニーが出産間近でスカーレットに「医者を呼んでこい!」って行ったのに鼻歌歌いながら帰ってきてスカーレットに罵倒される)が出ていて、何とも懐かしかった。
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