ゆみモン

天国の駅 HEAVEN STATIONのゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

天国の駅 HEAVEN STATION(1984年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

かよは根っからの悪女ではなく、その時その時の男との関わりで運命に翻弄されてしまった感じがする。

ストーリーは面白く、温泉町の情景も素晴らしいのに……かよ役の吉永小百合が残念だ。
吉永小百合の唯一の汚れ役とのことだが…。
「根っからの悪女ではないが、美しさのあまり関わる男たちを狂わせて、結局二人も夫を殺害してしまう。濡れ場もたくさんあり、最期は絞死刑」という、女優なら大変やり甲斐のある役だと思うが、やっぱり残念ながら「何を演っても吉永小百合」感が否めなかった。
あれだけの濡れ場なのに、胸もお尻も全然見えないのはかえって不自然だ。また、感じている?時の顔も、具合が悪くて苦しんでいるようにしか見えなかった。顔と背中と足だけで表現するには無理があると思う。(もちろんそういう演技ができる女優さんもいるだろうが)
吉永小百合自身がやりたくないのか、周囲がやらせないのかわからないが、この役を引き受けるならそれくらいの覚悟がないと、作品がもったいない。

丹波哲郎、津川雅彦らが名演技なのは当然だが、三浦友和もこんな若い時にしっかり悪い男を演じていて驚いた。また、西田敏行の熱演・怪演が凄い。